第85章 エラー
ケイト「基本、魂が実在化の権能を受けやすいんだよ
だから…魂が生み出したものまでは、強くは働き辛い傾向にある
その結果、霊体の方にまでは手が回らない
魂ありきで霊体が生まれるから
魂が自力で作ったもの、それが理だとか世界だとか枠組みだとか、その他諸々なんだよね…
それら全部霊体と同じく実在化の力が魂ほど大きくは働き辛い傾向にある
それが概ねの基礎
で、その為の補完として、派遣されて来たって感じ
私の神様としての最初の仕事ってイメージでいいよ
次期原初の始祖神として、最も癌が生まれやすいこの世、現界の実在化を内から行うことによって、霊体の浄化を押し進める
それに伴って、癌化の速度、拡がり、増殖を著しく減弱させるんだって
一番大きな枠組み、力なんだからね!!」
アスフィ「それを言うなら役割では…?;」
ケイト「あ…;
そうだ;
そっちのが言い方としては正しいかも;
ごめん;」お辞儀
言い方に気を付ける、と頭を下げると…そんなに気にすることではないと言われた
最も大きな『枠組み』、とは、最も大きな『物事の大体の仕組み』、という意味合いらしい
最も大きな、とは、重要度が最も高い、という意味合いで伝えたかったのだとか…
原初の始祖神様の想い、考えの汲み取りが足りてなかった
ごめんなさい
と謝ると、そんなの気にせんでいいと軽く頭を叩かれた
実在化に置いて、最も重要な情報だったから伝えたかったのだと…
魂の実在化が最優先
それ以外は2番目、それを補完する目的でケイトは送られることを認可された
幽界の閻魔様「キリストと同じ存在、役割となる
神から遣わされた使徒として生まれることになる
遣わされると、その意味がわかっているのか?
簡単な道のりではない
理解者を得られないことも」
ケイト「わかってる…
全部…(小さく俯く)
それでも…(顔を上げる)
やる、それが俺に出来ることなら(真剣)
2番目からお母さんを守ってくれと頼まれた、だから守りたい
それに…それだけじゃない
学びに専念できるように、俺はこれまで沢山助けられてきた
浄化を、実在化を、必死になって、維持されて、守られて…そのお陰で、私は神に至れた
ここまでになれたんだ…
だから…助けになれるのなら、やる」
閻魔様「お前を助けてやれるとは限らない
それでもいいんだな?」
