第83章 剪定

正確には…従弟の子だが


癌に殺された…
いや…願望に付き合わされて、一方的に殺されてしまった

その余波で……



それを言うと…

アイズ「癌は死ぬべきだった…

助けるべきじゃ…無かったのかもしれない」

ケイト「そう思うよ…俺も……

でも…助けようとする心に、罪は無い
助ける為に「人を見ない無理強いをして痛まない心」が、「罪と認めない心」が、癌なんだ

その痛まない心が、減らそうとする意思を崩し、繰り返す温床と化す
繰り返してはいけないことを…平気で繰り返すばかりの悪行を、平気でやる「歩く公害」と自らを歪めてしまう

その心が…在り方が…癌を呼ぶ……

自らで、自らの魂を歪めて…自らの魂の外殻を、自ら壊すんだ


だから…アイズは悪くねえよ…

その厚意を、思い遣りと捉えずに、思い遣りで返さずに…
笑って何事も無かったかのように…助けようとも、大事にしようとも…守ろうとさえもしない…
そこに悪が宿るんだ…その心に、平気で出来る在り方に

思い遣りを与えてくれた人さえも好きに扱い続ける心に！！！魂に！！！！！（かっ！！）


だから…

助けなければよかっただなんて…言うなよ」
アイズ「！

…え？」

ケイト「その当時は…
まだ、一応ではあるけれど…癌では無かった

人を無いものとして扱わない…無いものとして扱う癌では、まだ無かった

まだ無いものを…咎めることは出来ねえよ……
でなきゃ…決め付けになっちゃう」

『！』

フィン「確かにそうだね…」

ティオナ「うんうん！」こくこく

アイズ「つまり…思い遣りを受けても、見ない人には何を言っても無駄？」
ケイト「そう！

まあ人にもよるんだけれどもね…
思い遣りを思い遣りと見ない人に、
思い遣りに粗末にする言動で返して、その言動を蔑ろにする、行動を見ない人に、
言葉を紡ぐだけ損ってものだ…
どれだけ汚れ役を買って出た所で悪人としか見ないし、自分にとってで全てを歪めている自覚なんて無いんだからさ……


って論点ずれてる；」
アイズ「あ…ごめん；

でも…どうやって見抜いたらいいんだろう……」俯

ケイト「助けようとする心に非はねえよ
負わない心が癌なんだ

お前は十分…背負ってるだろ？罪も感じてるだろ？人のせいにして逃げたりなんかしないし、ましてや人に着せてもいないじゃんか
自信持てよ！」