第82章 光芒(こうぼう)
男「見ましたか総帥!!?
どこを触ろうが抵抗しません!!
調伏しました!!!
完全に迎合しました!!!!」
カメラに向かって叫ぶ
涙を流しながら、震え、咽び泣きながら、全て受容する姿をありありと見せつけながら…
総帥「よくやった!
だが悪夢で確認を取るまでは信用できん!!
寝かせろ!!体に直接聞いてやる!!!」
男「はっ!!
しかしまだ食べ切ってはおりません
食べ切らせ、用を足させてからでも構いませんか?」
総帥「うーむ…
吸う魔力が減るし、汚されれば手間取るか
うむ、よかろう!許可する!!」
男「感謝致します」深々お辞儀
そんなやり取りの後、再び連結されてから起き上がらせられる
鳩尾枷もまた、再び壁に連結された後で…
男「食べろ」
もぐっ
ケイト「ぐす」
もぐっ
ケイト「ぐすっ、ひっ」
ポロポロと涙が零れ落ちてゆく中…
カメラには映らないよう、食べさせながら小さく言い聞かせた
男「安心しろ
組織は約束を守る
お前が守ってさえいれば、手は出さん
命令は聞け
大丈夫だ
悪いようにはせん、決してな」
ケイト「……はい」
零れ落ちる涙と共に、ようやく一言呟いた
そうして…食べ終えさせられ、トイレまで済まさせてから、再びベッドに寝かされた
男「いいか…?
懲罰房での時間を思い出せ
その時の想いだけで頭を一杯にしろ
それ以外何も考えるな、何も思うな」
ケイト「はい…
何でも…聞くから…やめて……
フィンに…みんなには…手を……」
男「出さん
そう確約はした
今ここに契約はなされた!」ぶんっ!!
ケイト「っ!!」瞑目
呪詛の紋文(カース)が全身に浮かぶ
浮かび上がった光が、全身を隙間なく包み込み、紋様となって、文字となって、刻み込まれていく
今までにないぐらい、凄まじい魔力が吸われる感覚に、途方も無い疲労感と脱力感が全身を襲う
著しい目眩に、目の奥がチカチカと真っ白に光り、クラクラとする中で、彼は叫んだ
これは――飛王(フェイワン)にされた時と同じ『幽閉の刺青(しるし)』!!?
男「今この時を持って、身に宿した毒が永劫に続き!お前の魔力を元に常に発動し続ける!!
居場所も、何もかも、晒され、筒抜けになる!全て盗聴もされる!!想いも、何もかもだ……!!!
ずっと未来永劫幽閉され続けろ!!!!」