第80章 願い
私は…一瞬でも早く、魔族達と人間達の溝が埋まって欲しい
笑って自然に手を取り合える世を作りたい
その為には必要不可欠だ
早ければ早い程いい
だから、あんなことを急に言い出した
といった想いが伝わってきて、安堵した
緊迫感と共に妙な緊張が僕等を包んでいたが…それがやっと解けた
フィン「そういうことか…なら賛成だね」
ラーニェ『複雑だね…
もし同胞がいたら』
ケイト「勿論保護する
神の力ならそれが出来る
……ごめんな…
本当は…秘密裏にやれたら一番よかったんだが
フィン「いや、それは無理だろう」きっぱり
ケイト「?え」
フィン「僕等の動向は、世間から常に関心を持たれている
秘密裏に強引に押し進めれば、それこそ独裁者とまで言われ兼ねない
いくら自然災害に見せかけたとしても、必ずボロが出る…
なら…やめた方がいい
独断で押し進めるものと、偏見を持たれるぐらいならば…ね」
ケイト「……‥そうか」俯き肩落とす←あからさまにしょげてる
フィン「ンー……趣向を凝らしたらどうだい?
モンスターをこれから撲滅する、協力者を仰ぐ
だがそれは旅行中ではなく、また別の機会にするべきだ
折角の新婚旅行なのに、そういった取り沙汰は無しにしたいね
楽しくいかないと^^」
アーニャ『そーニャ!!』
アイシャ『いいこと言うじゃないか』
リュー『心置きなく、楽しく過ごしたいですね』
ケイト「うん…
ごめんね…
俺の我が儘で」
『気にしないで』
アスフィ『こうして話してくれたから、その展望に向けて頑張れるのですから
寧ろもっと遠慮を無くすべきです
そういった相談は早めにお願いします』
ケイト「ああ…ありがとう^^;」
リュー『一人で思い悩むのもいいですが、ちゃんと分けて下さい
勝手に爆発して暴走されたら困ります
それこそ…癌のように』
ケイト「あそこまで滅茶苦茶なことは出来ないな
あ……でも…横暴では、あるね……
私の言ったことを、しようとするのならば」
アスフィ『強硬姿勢と受け取られ兼ねません
各国の許可も要りますし、他の海域に関しても特に』
ノアール『そこが人間のめんどくさい所よね』
ブランシェ『もっとフリーダムに出来ない?』伸び
ケイト「自由過ぎるのも、ちょっと…^^;」
椿『うむ!ブレーキが無くなるからな
それも問題だ』