第80章 願い
リヴェリア曰く、夢を介して目覚めたそうだが…他には降臨してもらうしかないか?←顎に手を当て考え込む
ケイト「焦らなくてもいいのに」両手を後ろ頭で組む←魂ごと死に掛けて降臨されたことで覚醒
リヴェリア「取り残されないかと心配なんだろう」目を伏せ嘆息←夢の中で修業中に覚醒
フィン「少し黙っててくれないかな?」イラァッ!←棘だらけの念ごと向ける
二度と…あんなことはごめんだ
(ケイトがなす術もなく圧縮されて行く時、這い蹲らされて何も出来なかった光景がよぎる)
また……君が、あんな目に遭うのは
他ならぬ僕自身が…(ぎゅっ)←拳を強く握り締める
耐えられない――!!
魔力の圧縮
魔力には色がある
最初は透明
次に黒色、物質の域に達する
そして――白いエネルギー、神の力の域へ到達する
物質とエネルギーの両方の特性を併せ持つ
その先が…白い物質化……それが神器だ
魂を映す機能を持つ
それを更に超えたのが―――合一化の先、『目覚め』だ
だが…その『目覚め』には条件が付く
次期原初の神でない限りなれない
それも…特定の条件を満たしたものにしか…
それが定かでは無い内は、難しいか……
ケイト「諦めんのか?」
フィン「そうじゃない…
僕自身、まだ掴めていないだけだ」
ケイト「お前はとっくに目覚めてるぞ?」
フィン「……
え?」瞠目
ケイト「?←首傾げ
だって…
お前、とっくに……滅神が乗り移ってるもの」
フィン「!!?
どういうことだ!?
目覚めとはそんな簡単な」
リヴェリア「共鳴だ
なるほどな
確かにそれなら納得も行く」
フィン「はあ!!?;
まずは訳から話してくれ!!!」
リヴェリア「お前は…あの時、既に目覚めていたんだ…
あの重力波を押しやったあの時点で、既に…
互いに想い合っている内、同時に覚醒したんだろう
そもそもが始祖神と滅神は切っても切り離せない仲だ
目覚めも同時なのも当然と言えば当然かもしれん
どちらかが覚醒すれば、自ずと覚醒するのも道理だ
推論だが…な」
ケイト「丸!←両腕で輪を作る
始祖神言ってるよ~♪」上機嫌微笑
フィン「……‥もしかして…ケイト、君は気付いてた?」恐る恐る
ケイト「うん」にっこり大きく頷く
フィン「最初に言ってくれ!!!!そういう大事なことは!!!」額に手を当て冷や汗流す