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Unlimited【ダンまち】

第79章 合一の先





始祖神「今我々が生きていることは、ケイトが癌ではないことの証明そのもの
癌の領域、地獄落ちになれば終わる

今はまだ―わからなくていい


刻がいずれ証明してくれるでしょう

刻が来るその時まで、この子を守ってやってください
頼みましたよ

この子は――自分よりも他人を大事にする人だから
それが――対価

その個性こそが、始祖神の証明」

ケイト「んみゅ」パチッ

再び呼ばれたのを感じて、無意識の内に目を開ける


始祖神「さあ――もう、眠りにつきなさい

また、笑って過ごせますよ
きっと

きっとね――?」微笑


ケイト「―(うと)←舟をこぐ

(かくっ)←力尽きる

すーすー」

瞼を優しく撫で、それからギュッと全身を優しく包み込むように光となって抱き締める


始祖神「大丈夫――大丈夫だから」


ケイト「おかあ…さん」

ちゅ
頬に唇を落とす

微笑し、目を細め、名残惜しそうに離れていく

始祖神「頼みましたよ」


「「はい!」」

始祖神「今は―預けているだけです
約束の刻(とき)

使命を果たすその時までは


それまでしばしのお別れです

また――ね
あなたの中にいるから

ずっと、ずっと、近くで見守っているから


私の愛しい人

愛しい、大事な子

大命を、どうか忘れないで


大丈夫



大丈夫だから」


言い聞かせるようにして、去っていった

いや…
戻っていった


ケイト(魂)の中に――



フィン「……さて

どうする?」リヴェリア見やる

リヴェリア「どうすると言っても…

選択肢は決まっているだろう?」

フィン「だね^^;

こいつをどうするかなあ…」ギロリ←睨視

リヴェリア「ケイトのローブは解けたが、こいつのローブは解けないのだな」

フィン「ああ…
本物ではない証、かな?

どうせ降臨した時の光景を見て、それを模して作ったんだろう」眉間に皺を寄せる

リヴェリア「一先ず、拘束して転がしておこう
世界神の力を使う

あまり見てくれるなよ?」じと目

フィン「ああ…頼んだよ?」微笑

その虹彩と瞳孔は…先程のケイトと同じく、光彩を無くして光っていた


世界神も始祖神も同じく、計らいもあってか自我は消滅しないで済んでいるようにも見えた
リヴェリア「見るなと言っただろう!!」睨視

フィン「済まない;」片手振る


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