第79章 合一の先
トール「水上都市オルガノは赤道直下を遊泳
精霊都市アルルェーチェは温帯で日本と似た気候
空中都市コクーンは常に移動していて」
聞いてもいないのに、瞑目したまま自慢げに情報をベラベラとしゃべり続けていた
そのトールに対し…皆の反応は、まちまち
欠伸をするネネ
感心したように聞き入っていたが飽きてきたマサオ
看板にある説明を真っ直ぐ見て、照らし合わせながら冷や汗を流すボー
綺麗なお姉さん、コンパニオンにデレデレのシン
トール「って…人の話聞けよ!;」
ネネ「長いのよ!!」
トール「え?;そうかな?;
これでも大分と省略していて」
ネネ「そんなの後ででも知れるのよ!!
それよりも今日!!ここに来たのは噴水開通イベントがあるからでしょ!!?
乗り遅れたらどうするのよ!!!」
トール「あ…;ごめん;
説明するのに夢中になってた、つい^^;」たはは
ネネ「あははじゃない!行くわよ!!」
接客係を務める女性に聞いたのか、シンが道案内をし出した
「噴水開通イベントに行くの?」
シン「はい!おねいさんもどうですか!?←気を付けキラン
オラが胸を貸しますよ」眉上下動かす
「悪いんだけれど、私には案内の仕事があるから。
友達と楽しんできてね?^^
じゃあ」手を振る
シン「あー;
おねいさーん;←手を伸ばす
……はあっ」肩落とす
ネネ「ほら、行くわよ!!」
シン「じいいいいい)……」
ネネ「なっ、何よ」眉顰め
シン「はあああああっ」両手をあげ頭を振る
ネネ「何よその反応は!!ええ!!?」胸倉を掴む
トール「ネネちゃん押さえて!;
遅れちゃう!遅れちゃうから!!;」
ボー「まあ、まあ;」
マサオ「落ち着いて!;」
ネネを必死に押さえるトール達とは裏腹に、ネネはいきりたち、シン本人は先に行き出した
トール「え?どこ行くんだよ、こっちじゃないのか?」
シン「そっちは予約してる人用の席、当日席はこっちだぞ」
トール「あ…;見落としてた;
僕としたことが;」ずううん
ボー「気にしない、気にしない」トールの肩二度叩く
マサオ「あるある^^;」
ネネ「よぉし!!いい席取るわよ!!」ごおっ!!←燃えてる
子供達に優先権があった為、中央に近い位置に陣取れ
そして心行くまで堪能できたという…
無重力体験から水上エスカレーター、その全てを――
