第79章 合一の先
ケイト「……‥うん!」微笑
フィン「僕はもう…決めたんだよ
清濁併せ吞んででも、この道を貫こうと…
それを…君が変えてくれた
正道に引き戻して、勇者として歩ませてくれた
大事にする道を――」
ケイト「でもさあ…舐めてる人達には別だよ?」
フィン「それは……
(どうだろう?」
ケイト「神様ってさあ…無償でいつも頑張ってるじゃん
大事にしてもらっているだろ?
守ってもらっているだろ?
助けてもらっておいて、助けてもらってなんかいませーん♪って舐めてかかるような「癌」を
皆は好める?」眉顰
フィン「…………少なくとも、僕には無理だね」
ケイト「俺にも無理
私にも無理
皆無理じゃない?
何でそんなこと人にやっちゃうんだろうねえ
人にされたら怒るくせに」むうっ
フィン「自覚が無いんだよ
ケイト「無いからって限度がある
フィン「そこを弁えないから癌なんだ」
ケイト「あ~~~あ~~~~
いつだってそうだよねええ」
フィン「割り切れた?
ケイト「難しい!!」
フィン「…………
そうか」俯←哀し気
ケイト「でも…出来るようにならなきゃ、困るんだよね」哀し気
フィン「え?」顔上げケイト見やる
ケイト「だって…それでフィン、困ってたじゃない
だから――出来るように、ならないと…いけないよね」
フィン「!
……
(じわっ)
ケイト」涙目
ケイト「どんなに難しくっても…出来ないから、苦しめるんなら…
頑張らないと――心配、掛けなくてもいいように
ぽとっ←落涙
ひっく
ぐすっ」
なでなで
ケイト「ごめん…
ごめんね………
私は――お前が困る方が、ヤダよっ
癌が消えることよりも、何よりも――大事なんだもん
ヤダよおお;;」ひっくひっく
鼻水をすすりながら咽び泣くケイトに…
フィン「……
ありがとう」
ケイト「え?」
フィン「君を好きになって…本当によかったよ
こんなにも…心が通じ合える存在に出会えるとは…思ってもみなかった
元々の価値観が同じだったからかなあ?
本当に………本当に――
君みたいな人に、なりたかったんだ
君に、好かれるとは…思ってもみなかった
人に言えないようなこともした、こんな僕に…惚れてくれるとは、思ってもみなかったんだ
だから――――
本当に、ありがとう」涙微笑