第78章 火の都
だからこそ――より一層、罪深いのです
間違いを認めない、人を見ない
人の想いに寄り添うよりも自分の想いが身近だから、最も理解できるものだから
それを取っているとも本人は気付かない
打開しようも無いのです
たとえ理解したとしても…形を越えて、程度を変えて、違った姿で、現実に起こります
そういった意味合いで言えば、ケイトの言ったように避けようもないとも言うべきですが…
自分に都合よく歪める性根を叩きのめしたとして、「合わさない、寄り添わない」性根があっては土台無理な話です
仮に、自分に都合よく歪めなくなったとしても…合わせたり寄り添う行動に繋げられなければ意味が無いことを、示しています
すなわち…
「合わさない、寄り添わない」性根の礎が、「自分に都合よく歪める」性根なのではない証拠
「自分に都合よく歪める」性根の礎こそが、「合わさない、寄り添わない」性根
それが、これらにより立証されます」
フィン「そうか…全ての根幹、温床となるのは」
始祖神「こくり)←頷く
……
「合わさない、寄り添わない」という根幹
それが大本なのです
人の価値基準よりも、自分の価値基準
それを覆い、優先し、自分に都合よく歪めることから、変わっていきます
人に合わせる為に、人の想いを伝えることに、罪はありません
自分に都合よく歪める為に行う行為が、罪となるのです
繰り返してはいけないことを、繰り返していいと、仕方ないと、歪めることから、癌化は始まっていくのです
『癌化を阻止する為に、訴えかけてゆくこと』は、罪にはなり得ないのです
それを罪だと、自分に都合よく歪めるから、癌となってしまうのです
だって『それ』は…『神の在り方』に、他ならないのですから」
フィン「癌化を拡げるのを阻止する為に…か
なるほどね…←天を仰ぐ
色々と腑に落ちたよ
←姿勢を戻す
ありがとう、フィアナ、始祖神」微笑
ケイト「?何でフィアナも?」首傾げ
フィン「君も一枚噛んでいるんだろう?フィアナ
始祖神が一人でここまで綺麗に伝えれる、纏められるとは思えない」キラン!←手を前で組み微笑
始祖神「大正解
でも腹が立つので減点」
フィン「…え?;」
始祖神「なぁーんて、冗談冗談^^;♪」
フィン「君が言うと冗談に聞こえないよ、ははは^^;」
始祖神「ごめんなさい;」