第78章 火の都
リヴェリア(動じるな
こんなことぐらい、これからもざらにあるぞ)
フィン(…‥;)
リヴェリア「私を差し置いて、一番なんだ
それぐらいで動じてもらっては困る
第一…お前の専売特許だろう?」
フィン「………
(あああああああ、もおっ!)←ガシガシガシ!!、乱暴に頭をかく
わかっている…
済まない」
リヴェリア「その辺りの補佐も、抜かりなくやっていることだろう
研究省辺りが
それも含めての販売だろう?
お前の担当ではない
手綱を握ったり、ブレーキを踏ませたり出来るのはお前だけなんだ
………‥
私では、無理だ…
正直…お前のようにはぶつかれない」
フィン「………それこそ君らしくないとも思うが?」
リヴェリア「……
(ふっ)
そうだな…
済まない…私も、つい、な…」
弱音を吐いてしまった
それぐらいに…
ケイトの発想、独創性がヤバい
そして…それを、他人の手に渡ってもなお持続できるよう、販売していけるよう、工夫する手腕も……
……大きい
少しだけ…ケイトを見て、寂しさを感じた
隣には並べないのだろうか…
そんな…途方もない距離感と、疎外感が…僕の中でヒシヒシと重みを持ったそれが産まれ、産声を上げていた(ぎゅっ!)←自身の服の胸元を、自身の右手で握り締める
ケイト「ダメなことなら、教えてな?」
フィン「!!」瞠目、顔を上げる
ケイト「…‥^^
頼りにしてるから!^^」
後ろ頭で両手を組み、遠慮なく発想と独創性に全てを注ぎ込んでいた
そんなケイトに後退る訳にはいかない
負けじと、僕からも意見をぶつけ、張り合った…
そう…ケイトが求めているのは、ぶつかり合える存在だ…
ありのままに、ありのままを、互いにぶつけ合える
自然体で、それが出来る……
だから――惚れたんだと言っていた…
必ず、止めてくれるから、そう信じられるから……
誰よりも、こちらの気持ちを考えてくれるから…
考え合える、愛し合える、そんな…理想の関係だから…長年夢見た
そう言われたことを、今でも思い出せる‥つい、昨日のことのように……
……‥誰も、よくしてくれなかったから^^←4216ページ参照
そう、くしゃりと笑った顔も……
今では…
わかっている……
本当に欲しい時に、誰も居なかったのだということも