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Unlimited【ダンまち】

第78章 火の都





創世神の力にも限界はある

癌を、どうこうは出来ないんだよ
癌を浄化することは、本人にしか出来ないんだ


だから――助ける方法が無いんだ

本人が、自分から変わろうとしない限り
「正しいという認識を守る」という、「間違った方向」を向いている限り…



『繰り返さないようにしよう』という正しい方向ではなく
「正しいという認識を抱け」という間違った方向に向かってしまう

仕方ない、だから繰り返すことも正しい
そう言っている内はアウト


事態は仕方ないとして…
人の想いまで仕方ないってするのかよ


どんなに事態は仕方(避けられ)なかったとしても…
人の想いに!仕方ないなんてものはないんだよ!!

人の想いを…他人が仕方ないだなんて!押し付けたら駄目に決まってるだろ!!?



以上が始祖神としての意思、創世神としての全員の結論だ


中身が、想いが、いくら伝わっているからと言って
間違いを間違いと認めず、間違った方向に向かい、いつまでも正しい方向へ行けない

そんな可哀想な病気に、自ら「自身へ掛け続けている」のが「癌」だという



「正しいという認識を抱け」と求める「間違った方向」ではなく
『繰り返さないようにしよう』と向かう『正しい方向』に向かい続けること

そここそが『肝心な『物事の肝(きも)』』のようにも思う――


だからこそ言ったのだろう――捨て置け、と

勝手にしたいようにする
それは誰もが同じなのだから、と

その上で…責任を取らせればいいのだと



全てに合点が行った



『人助け』を理由にし、人や街を滅茶苦茶に壊し、組織や国を滅ぼし
そして「責任を取らない為に、『人助け』を口実にして利用する」

それを幾度も「繰り返す」

だから「堕落」の一途を辿る

そのメカニズムこそが、「癌の真髄」


「間違った方向」に向かいながら
それを「正しいと認識しろ」と間違った方向に更に向かい、歪め、「繰り返す」

限度を弁えない正当化病、放棄人間、破綻者、善人の皮を被った悪魔、世界の破壊者、英雄志願の極悪人、諸悪の根源、闇(不浄)そのもの

全てが物語っていた…



いつまで経っても、何をされても…
『減らす、繰り返さない』という『正しい方向』へ向かえない、と――

それをも『人助け』のせいにする、と―


それこそが「歪み(元凶)」だと――


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