第78章 火の都
貰った際に手にしたことで瞬時に孵化した
僕の神霊は……
金色の龍神だった…
ケイト「おおおおおお
で、名前は何?」
フィン「ああ…
名前は既に、決めてあるんだ…」
ケイト「?」
金龍神「?」首傾げ
フィン「………ディバイン」
ケイト「…それって…確か」
フィン「そう…神聖、だったかな」
それに付け加えるように、説明した
『天与の』といった意味合いもあるのだと…
天与とは…天の与えるもののこと。
天のたまもの、天賦、とも言える。
雷と風、すなわち天を司る滅神の神霊としてはいいんじゃないのかと、前々から考えてはいた。
とも伝えた…
まさか船の上で考えていただなんて、流石には言えないからね…;(苦笑)
ケイト「なるほどぉ~」キラキラ
単純でよかった(ほっ)
勘繰ることを知らないケイトは感嘆し、リヴェリア辺りはすぐにその辺は察していた…
が、見逃してくれたと言っていいだろう;
安堵の息を漏らした…
のも束の間…
滅神の雷
それと対面を許された
こともあり、見たのだが…近付くことは憚られる程の途方もない威圧感を受けた
あの事象は言うなれば…
『雲放電』
雷が、一塊の雲の中で一体化していた
無尽蔵にバリ゛バリ゛と大気を震わせ続けるそれに…
ケイト「すげぇ…」微笑
目を輝かせ、無邪気に微笑んだ
そのまま無防備な状態のまま歩み寄るケイトに、僕は手を伸ばして止めようと叫んだ
フィン「待て!消えるかもしれないんだぞ!!?」がしっ!←抱き着こうとするケイトの腕を掴む
ケイト「そうなってもいい」
ぎゅうっ
目を瞑り、大好きだと全身で伝えるかのように、両の腕で抱き締めてみせた
すると…表面上に出る雷が穏やかになり、ケイトを優しく白き光と共に包み込んだ
その腕を伝って、僕まで…
厭わず
「あのね!」
そう、軽い声が響いた
まるで、小さい子のような、そんな無邪気な声が…
ケイト「あ…
嫌じゃない?
ごめんね、確認するの遅くなっちゃって」
「嫌じゃないよ
僕も大好き!^^//」へへへっ
ケイト「私も…大好き^^//」
ぎゅうっ
互いに、互いを抱き締め合った…
本来、水は雷に弱いはずなんだが…
雲の中で常に雷が放電し続けており、眩く発光を続けていた