第3章 家族として
例の街直通の馬車専用の街道を走らせていた。
ケイトが冒険者になった日から4日、一人で去った日から3日が過ぎていた。
朝6時、馬車専用の街道が切れたことで街に着いたことがわかってすぐ、私は霧が立ち込めている街の奥へ向けて走った。
ロキ「アイズ、ちょい待ち!」
アイズ「何?」
ロキ「しー」
少し耳を澄ませてみると、異変に気付いた。
フィン「妙だね。静か過ぎる」
ベート「全員くたばったか?」
リヴェリア「口を慎め。不謹慎だぞ」
こつっ
ティオナ「!これ…魔石?」
フィン「あたりに散らばっているな」
言われてからすぐ、足元にあることに気付いた。
ガレス「!何やらでかいのが見えるぞ?」
ティオネ「山じゃないわね」
フィン「階層主かもしれない。
全員周囲を警戒しつつ固まって進軍。
モンスターの取りこぼしもあるかもしれない。油断するな!」
その掛け声と共に、私達はその山に向けて走っていった。
それまでモンスターに遭遇することもなく
辿り着いた頃に見えたのは…フィンの予想通り、階層主だった。
フィン「!各員戦闘j
ケイト「らああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!」
ばたた(ケイトと階層主の血が地面に落ちる)
見えたのは…速度と手数にものを言わせた激しい猛攻(ラッシュ)
真正面から斬り合う姿勢は、私が相対した時に見せられたのと同じ私好みの型…
黒い短髪に焦げ茶色の瞳……
それは見間違えるはずもなく、ケイトだった。
レベルについて感じさせないほどの動きばかりしていて
気付けば私達の介入もなく戦闘が終わっていた。
それからふらつきながらも頑張って踏ん張り、他のモンスターを探すかのようにさ迷っていた。