第77章 新時代の幕開け
舞踏会30分前、僕達の分身がアルとディを連れて移動していた
護衛をしてくれていた五ェ門にも、ちゃんと礼として酒を持たせた
深海仕立てのものだ、500年物だが…
アナウンス(以下、ア)「水族館、マリンパーク特急(エクスプレス)へようこそ!
今日は海の水の中の旅へ参ります」
チケット、席がバラバラ
一グループ六人まで。
電車のようなレールの中のシートへ案内される。
シートにつくと、球状のカプセルが包み込む。
外から見て観覧車のようなものが水の中を走る姿が見える。
球同士がドッキングする背景を見えるようにした特別仕様に。
「ありさー!」
ばんっ!
「遅刻すんなって言っただろ、かすみー!!
所で、何で透明なんだ?」
ア「今回限定の特別仕様です^^」
ありさ「謝れ!そういうことにさせたこと全力で謝れえええ!!」
ガンガン!拳で叩く
かすみ「ごめんなさーい!!!・・;」
本来なら見えないままドッキングして一つの大きな球状になってゆくのだが、その背景を見えるようにした特別仕様に。
ア「海の旅へいってらっしゃい!」
その言葉と共に、円柱状の水中トンネルの中にあるレールが見えるようになり、
1人シートを1つずつ覆っていた球体がレール上を進みながら、同グループの隣同士の球体が引っ付き合う。
そして最後に向かいの席にいる球体とが繋がり合い、1グループを覆う大きな球体となる。
今回だけだよ?
出来たばかりなので、ということで
一日の内、何回もある内、確率で透明になるよう仕様を変えたという。
シートからモコモコとした雲クッションが泉の水のようにわき出て、シートの上にいる人をすり抜けて毛布状となる
「風が気持ちいいね」
ありさ「熱対流を利用してるらしいぞ?」
「へー、シートから降りたらダメなんだって」
「本当に海の中にいるからな」釘を刺す
「チョココロネー♪」
ぽん!
『出てきた!!』驚
「トイレはどうすればいいの?」挙手
ありさ「その場ですぐ出来るんじゃね?」
「シートがトイレになるんだって。
皆から見えないよう衝立てで囲まれて、防音防臭機能があるって」
『へー』
「説明中でも外の光景が透けて見れて、皆お互い見えないって」
かすみ「凄ーい!^^」
女子高生だろうか、ハツラツとした声が丸聞こえだった;僕とケイトだけ