第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
ケイト……
ケイト(守りたかった
守れなかった)
そんなことはないよ…
立派に…守り抜いてみせた…
これは…
目の前にある光景は、その結果だろう?
皆…幸せそうに、泣いて、笑っているよ?
だから…ちゃんと見て、胸を張ってくれ
頼むから…見てやってくれ
頼むよ――
どうか、自分を殺さないで―――
始祖神『殺さないようにね!』
生者も、死者も、幸せ一杯な様子を前に…僕は強く想った
フィン「…ケイト…
君はいつだって、僕を見てくれた
僕の心を、気持ちを…僕、そのものを…
嫌だという気持ちを、汲んで、動いてくれた
大事にして、向き合って、努力してくれた
沢山…沢山…尊重してくれた…何も言わなくても…
ただ…傍に居てくれた…愛してくれた…
僕は…君が、好きだ」
ケイト「!」瞠目
フィン「自分のしたいことばかりで、その為に掛かりきりで、何も見ない人とは違う
何も見ようとしない人は、自分以外愛していない
何も大事にしていない…自分の想いだけだ、癌が大事にしているのは
うまく言えないのだけれど…
本当に、大事にしている人は…
沢山の人の気持ちを、考えたり、目を向けたり、
見ようと、嫌な想いをさせまいと、努力できる人ではないのか
僕は…君に、そう教わったよ?」微笑
ケイト「フィン…」
フィン「うん?」瞬き
ケイト「大好き」微笑唇キス
フィン「っ!//(瞠目)
つ、つまり、僕が言いたいのは…
癌というのは、自分の想い以外大事にしていない人
だと思う
人の気持ちを弄ぶ結果に繋がるのも、そこにあるのだと思うのだけれど…
伝わったかい?」
ケイト「十分、伝わったよ…
ありがとう!^^//」チュッ
フィン「…//
大事にするということを、
君のお陰で、沢山学べたように思うよ
何も見ようとせず、大事にしたつもりでは、
真に大事にしているとは言えない
そこには、本人の気持ちが無い
本人を、何も見ていないから…
愛するということは、人と向き合うということは、そういうことなんじゃないか
自分を正当化する為に蔑ろに、無いものとするものではない
それは、大事にするとは真逆のことだから」
ケイト「うん…私も、そう思うよ」
フィン「そうか…
同じものが見れること、誇らしく思うよ(微笑)
君を…君の愛を」