第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
ケイト「ああ――っ←涙声
私も…
幸せだよ^^&大好きだよ^^」
その声は…想いは、重なっていた
重なったまま、直接伝わってきた
真に、人と人とが『想い合う光景』を垣間見た
魂、霊体、ケイトという存在全てが…声を重ねて、返していた…
今も、君へ向け続けてこられている想いと、全く同じ想いを…
『幸せでないことを憂い、決して無駄なんかにはさせないと向き合い、愛する、直向きな、真摯な想い』を……
きっと、心配してくれたのだろう…
同じ人を、出させない為に
同じ想いをする人を、その事態を、繰り返さない為に
少しでも減らす為に…
それが、無駄にしないことだと
愛するということだと
懸命な彼女に、
そんな、直向きな想いに…
たとえ――己という身を滅ぼしてでも、という…そんな、狂気じみた情念に―――
『~をされたからと、第一印象で差別することも無く、
勝手で巻き込んできた人達と混同して、それ以外にまで酷い扱いを強いることも無く、
それら全てを正当化に走り続ける、なんてことも無い。
私達を死なせて回った、癌とは違って―――
死んだ今、よくわかる
全てが見えるから…心底の想いまで――
その行動に至る考えも…そこに懸ける想いも……それに至った経緯も――丸々
あなたは…
少しでも、幸せになって欲しい。
同じ想い(痛み)をする人が、減って欲しい。
差別なく、惜しみなく、自らよりも人を優先して、率先して掛けて回るそんな想いに、その為に懸命に、行動で示し続けてくれた。
死んだもの達にまで…怨念が晴れて欲しい。解放されて、自由になって、自分の幸せを追い求めて欲しい。
そんな、温かな想いを向けて、憂いて、心配してくれる人…
あなたは…決して逃げ出さない
向き合うことからも、その罪からも、背負うべき業からも、その全てから――
あなた『は』――ちゃんと、見てくれたから
私達『を』』
そう…伝わってきた
英雄になりたくて掛ける親切と
辛い人生経験から掛ける親切では、全く重みが異なる
心配してくれるから、背負ってくれるから、
背負うことから逃げないから、弱音も吐かずに、引き摺ってでも動き続けるから
後者に出来るそれらが、前者は出来ない
ただそれだけ…それだけのことで…こんなにも大きく、結果は異なる、違いが出る