第76章 冒険者依頼(クエスト)、来訪
自分一人だけが犠牲になれ…
そんな想いを解きほぐす為に
今はただ、隣にいよう
必要とされていることも、
とっくに同じ想いを抱いていることも、
そう思う人が、僕一人だけではないことも、
ただその想いを、伝える為にも――
頑なに凝り固まってしまった、『私以外誰も犠牲になるな』という想いを
否定するのではなく、
受け入れて、その上で…
寄り添いたいから
気持ちを尊重し合い、繋げ合い、紡ぎ合うのが…『絆』だから
自分一人だけが犠牲になれば、誰もそんな想いをしないでいられる
そう考えるバカなんだ
だから…好きなんだ
世界中の誰よりも
あの想いの中身を…僕は知ってしまっている…
もう誰も…同じ想いをして欲しくない。
その中身が…愛おしくて、堪らないんだ。
そう、自分よりも人を、その心を、想いを、何よりも優先して、想える本質だから…
大好きで仕方ないんだ。
本当に……(なで)←頭を抱き寄せ撫でながら微笑する
【救世主(メシア)】
天帝(てんてい)
そう、民間の内では実しやかに囁かれていた…
まあ…活躍を鑑みれば、ね?^^;
ガレスとオッタルが激戦を続けている
余波がこちらにまで響いているのだが…
はてさて、どうしたものかな…;
結界と神石が一般人にも、戦闘に秀でた人にもわからないようにしてはいるが…
額の紋様レベルの実力者には丸わかりなんだが…;
まあ放っておこう
新たに結界も張った訳だし
何より
さしたる害は無い
精霊王…アルルェーチェは冠名、本当の名は――グラン
そこから取って、次女をグラと名付けたいらしい
ディッグに関しても、実の母が同じく開拓を意味する言語が名だったのもあってつけられたのではないか、とのことだった
勿論許可した。
精霊王とは、全ての事象を司る属性を持つ
寧ろ、それ以外ではなれない…
全ての属性を扱い、事象の全てを支配し、ようやく精霊王の『入り口』に辿り着く
そう…まだ、たったの入り口程度だ
神の次元に辿り着いてようやく、精霊王のゴール、最終到達地点となる
そして…精霊神の入り口もまた、同じく『神の力』
かつ、神の化身となってようやく、初めて精霊神という冠名、種族を頂戴するのだ
それも…神の力、死や生に至るまで全ての事象の無効化を会得して、だ