第74章 融和

ベリアル「ベル・クラネルの母は、誰かから受け取った優しさを、誰かにあげることの出来る人だった
彼はその優しさを受け継いでいる

だがそのあげる対象、『誰か』とは…全ての人間に、街に、ものに、等ではないのだ


論より証拠…

責任を背負わない、取らないなんてことをされた人にとっては優しさ等、一つも貰ってはいない
守りたいものでもないから、生きて欲しい訳でもないから、その気持ちが表層にはっきりと出ている

身内や守りたいと感じたものとの差が激し過ぎるだろう？

生きていて欲しいとは思ってもいない、所詮は他人事という訳だ



優しさとは…

傷付けて回った人のことを憂わず、厭わず、
やりたいことだけ貫くことでも、
それを怒ることを悪だと強い、押し付けることでもない


壊す為に、勝手にする為に、この世の全てがあるとする
殺すにしても、そんな奴だと、ちゃんと見極めて、そのものだけへ行って、やっと正当性を持つものとなる

それ以外には、傷付けるよりも迎撃、やりたくてもやってないものを含まない範囲まで

正しいと言える行為になるのは、そこでなんだ


個人の勝手で、傷付けて、壊していいものではない」


フィン「傷付けなくていい存在
壊さなくていい存在

それは人によって変わるものだよ


その全てを把握出来ている人もいないし、出来る人もいない

だから…
勝手をしないのが、
勝手をしても、全てが正しいとは思わないのが、一番なんだ


『守る』という行為を、勝手で破壊する行為と同意義にして穢すな
そう、怒りを禁じ得なかった…

人の勝手で、勝手にしていいものなんて無い
それと同じように、自分の勝手で、勝手にしていいものもまた無い

そこがわからない内は変わりようがない、消すしか仕様がない」

ケイト「…うん；


でもリューもアイズも危なかったね
ちゃんと聞いてくれて助かったよ

下手したら一緒に癌化して消されなきゃならない所だった」
アイズ＆リュー『！！；』ぞっ！！

リュー「面目次第もありません；」ずううん
アイズ「ごめんね…；」しゅんっ←肩落とす
アスフィ「致し方のないことかと…；」

フィン「だがウラノスとフェルズも消された
ギルドの法整備を私物化した結果だろうね」嘆息


始祖神「ごめんね

頭のおかしい人達だから
ヤバイ人達だから
消すしかないのよ」