第74章 融和
引っ掛かる感覚が、未だに抜け落ちない
ケイトの力だけが、連れ出せない…
ケイト『もう…何で救いたいのかも、もうわからないよ…(くしゃ)←笑みを崩しながら右手に顔を埋める
そんな人間…生きていて欲しくない
これ以上…誰かが弄ばれたり、同じ想いをして欲しくない
死んで欲しくない――
何で私のような人ばかり増やしていくんだよ…』
フィン「ケイト…君は、どうしたい?
自分の心と向き合うんだ
何で、彼を助けたいと思った…?」
ケイト『……力尽くで、消されちゃうから…
力尽くで、なんでもかんでも敢行され続けて、無視だけされてきた、
昔の私がチラついて…』
フィン(やってることはベル・クラネルと一緒だね
彼等彼女等が『人へやってきたこと(実害)』がそのまま返ってきたとは思わないのか…?;)
ケイト『同じ想いをさせたくなかった…
それだけ…
どっちにしろ消されるから、納得なんてできる訳ないだろうけれど』
フィン「なら…行こう?←右手を笑って差し伸ばす
消される事実は変わらない…
それでも、一緒に生きよう…
何もせず、高みの見物は…君の人格上したくはないだろう?」
ケイト『…うん(微笑&すっ)←手を取る
ありがとう…納得するまで、待ってくれて
ごめんね、時間かかっちゃって』
フィン「なに…大したことじゃない
君が迷った時、真意を見つける手助けをするのも、妻を支えるのも、僕の務めだ
夫とか、そういう立場抜きにしてもね…←片目瞑り微笑
君の男として、ただ一人の男として…そう在りたいんだ」
ケイト『うん…私も、助けになるよ…←微笑
その先に、何が待っていようと…
背負ってみせる、無駄になんかしない、殺したりなんかさせない!絶対に!』真剣
フィン「ああ…僕も、同じ気持ちだ」真剣
とりあえず…胸の内にしまっていよう……
癌の魂がやってきた『集団で暴走して実害を振り撒き、その立場の人々をかえりみないこと』
それにいつまで経っても反省せず、自戒せず、繰り返す一方だから…それがそのまま返って、魂ごと消される
霊体も、過去に産まれていたことも、歴史からも全て消され、元から無かった存在となる…
それが、癌の魂の末路だ――
ぐっ!
引っ張った瞬間、するりと抵抗も無く行けた
今度こそ…連れて行ける……帰りを待つ、皆のもとへ――