第74章 融和
状態へ働き掛けるもの全てが無効化←3730ページ参照
だがそれは…外からの力に対して発揮するものだった
ならば内からの力で、自らが持つ精霊の血による『奇跡』で何とかすればいい
状態の変化ではなく、仮死状態の変化ではなく、強化で――
その考えは当たっていた
ケイトに流れる『精霊王の血』を
アイズに流れる『精霊アリアの血』で直接刺激させ、『奇跡』を触発させることには成功
脳に辿り着き、魂に行き、そこで始祖神の力と滅神の力で『奇跡』を強化することにも成功した
今回は、創世神の力とする為に一か所に集めなければならない
だが通り道を作るには非常に不安定だ、体の状態の変化と受け取られ兼ねない
更には…赤は分散しやすい、爆発力が高い分尚更だ…
つまり、時間勝負になる
だから…僕が始祖神の力を滅神の力と共に連れて
皆が集える場、全ての血が集まる場所である心臓で一つにする必要がある
静脈に沿って移動させてみると、それにも成功した
うん、状態の変化と受け取られてはいない
辛うじて、というのが怖い所だが…言っている場合でもない
合流地点への道は、力で固定化するまでもなく、使徒のナイフが未だ残っているので血と一緒に流すだけで行ける
脳内で一度シュミレーションしてから予定を簡略的に伝えた
始祖神の力を連れてくる、心臓で待っていてくれ、力を全く解放させずに、と
リヴェリア「解放する時間は?」
フィン「僕が時間を指定する
合わせてくれ
一瞬のズレも許されない、精確にだ」
『わかった』
こくり←皆が頷く
青は、透過できる
青で強化すれば、
透過する力を付与できるし、
赤や緑では強化できない細かい隙間も隅々まで強化できる
勝負は一瞬、一瞬のズレさえも許されない
力を合わせ、互いに強化する
青は緑と赤を、緑は青と赤を、赤は自己強化が得意だから血を己として強化を…
レイ「……愛の接吻ではダメなの?」
黙り込んでいたかと思ったらそんなことを?;
まさかずっと考えて?;←じと目でレイを見つめる
レイ「……
;」ふいっ←視線逸らし
テロップ『図星のようだ!』
椿「呼び掛けは解放した後だな?」
フィン「ああ
力の全てを全身の血の『奇跡』に流し込み頼る形になる
まずは――それからだ
その後は好きにしてくれて構わない」