第73章 キルアの冒険

そう、背負い込み、抱え込み、何も出来なかったと己を責め続けるケイトを…
僕はずっと、隣で見て、聞いて、支えてきた…

大事にする、そう…あの日から誓った約束を果たす為に……


少しでも消される人が減る為に…必死に動く、君を……



そんな人じゃねえっての
違うって言ったってそう言うんだろ！
ケイト「だってそうだろ？

可哀想だよ…」

は？何がだよ
ケイト「あいつの決断も、道も、なんも見ねえで都合のいい部分だけ見て好きだって言われる、ツナも…
ツナを見た気でいる、庇った気でいる、お前も…
ずっと、いつ器物を壊されるかもわからない恐怖に怯え続けなければならない並盛町民も…

私は……町民の無念を晴らしたいから、
そう遭わざるべき無辜の民が、そう遭い続けなければならない、
悲しみが、苦しみが、慟哭が、報われて欲しいから、
そんな日々を終わらせたいから、言ってんだ。

私も…そう強要され続ける側だったから…


お前、自分の想像するツナが好きなんであって、なんも見てねえよ…

私も背負うから前見ろ、これからを見てくれ、信じてくれってするよ。
でもあいつには何やっても無駄だった。


最小限のみへ、ちゃんとすべき相手のみにしている、選んでいる。
飛影もキルアも蔵馬も皆…！

殺す相手はきちんと選んでる。
選ばずに、やっているからなんだ、地獄落ちになるのは…

事後処理が、0点所か－∞以下の次元…


ああ―そうか…

あいつは…地獄に落ちなければならないほどのことを、やったんだな
癌にならなきゃやってられない、ではなく…

皆で一丸となって、癌になる道を選んだんじゃなくって…
笑う為に、他を踏みつける前提の道を、自ら一緒になって選んだんだな

あいつを―ちゃんと見てないのは…私も、だったんだな……


だから…戦わないといけない……

並盛町民を…私と同じようになんて、させない。


私も、ずっと…傷も、感情も、心さえも…
全て、おかしいってされ続けてきた…
周囲が抱くそれが当たり前だって押し付けられて…

で……その先に待ってたのが…


壊された^^
涙も出ない、泣きたいのに、痛いのに、苦しいのに、辛いのに、出したくても出ねえんだ。

優しい人だって押し付けられて
可愛がられてるって、見えた印象を押し付けられて

だから…
あんな想い、させたくないんだ」