第73章 キルアの冒険
「目先」の自他しか守っておらず、深い所では全てを傷付けている。
本質的には大事に出来ていない。己も人も全部。
気付かず行い、重要さにも気付かず思い直すことさえもないそれらは…取り返しのつかない事態(世界消滅)を呼び起こす…
『守りたいもの以外』へ不幸を振り撒くやり方を、
何も思わず、痛まず、意図しなければと繰り返し続ける…
それこそが『癌化の根源』であり『大本』だろう――
ケイトのあれは、当人被害者全ての心を重んじての『苦言』として処理されている。
ちなみに、糾弾や謗りだと捉えられたとして…
その本意とする所が、本人への思い遣りや悪意の無い親切での忠言の場合『善行』とされる。
言っても由とされるのにも、程度による。
やった事と内容、被害範囲、深度、その後の人生を一変させる程の強大な影響を及ぼしたか否か。
世界消滅レベルならいくらでも言っても由、それ程の大罪だと判別される。
だが違えば限度が発生する。
話を戻そう。
『論文(3017,3022ページ参照)』の魔法大国アルテナでの発表についてだが
引っ張り出してきて実践させた『防衛隊に所属している小人族』、それが『ルアン』だ…
神国と自ら名乗るに至った時(2570ページ参照)、その日の内の出来事だが…
少々、いや、かなり…無茶をした気がする。
今となっては、『神の力』を発揮させるのが隊員となる必須事項であり最低ラインになっている。←3588ページ参照
闇の力を行使し全く何も見えなくさせ翻弄するルアンに対し、
闇など発揮させはしないとばかりに強化された雷を全開で放出し、光のみの空間とする。
しかし、その影さえ闇の一端であることから活用し、即座に潜り込みながら気絶させようとする。
一進一退の攻防に手に汗を握るケイトを尻目に、僕は腕組みし、顎に手を当てて考え込んでいた…
『本来エネルギーに過ぎない魔力』を最高純度に圧縮させ、圧縮出来ても『物質まで』という理を超えることで『神の力』へと昇華させ、自身の持つ『魂の力』を出させ、絶大な力『奥義』として顕現させる。
それが、当たり前になっている…
そうだなあ…
この調子で行くと…
あっという間に、『奥義』という最低ラインが『属性付き奥義(必殺技)』になりそうだ…;(遠い目&たらたら滝汗)←3634,3636ページ参照
