第73章 キルアの冒険
人の幸福は…誰かの不幸の上に成り立っている…
誰かが、誰かを不幸にして、
手に入れた幸せを…他へ与えた不幸をそんなものと切り捨て、責任を人や周囲へ転嫁し、繰り返し、喜べるものが、
癌となる――
人を考えないこと――その先(末路)には…人も己をも不幸にし、破滅しか無い
その件を受け…
ルアンが本当に優しい人間だと周知された。
それと…勝手なイメージと偏見で決め付けた周囲もどうかという認識を持つように改められた。
で、何故その話をしたかというと…
そのルアンが、自身の奥義と必殺技を用い、キルアと戦うことになったからだ。
キルア「手加減しねーぜ?」微笑ぽきっ←拳鳴らす
ルアン「オイラの台詞だ!
見た目で侮ってると痛い目見るぞ?」にや
キルア「はっ!上等!」にや
2人は静かに睨み合い…水打ったように静かな修業場で、戦闘音が突如木魂する…
あの時…
ケイト「頼りにしてるよ」左拳差し出す
ルアン「しょうがねえなぁ。
守ってやるよ」右拳差し出す
こつん←微笑し合い拳重ね合う
ごすっ←ケイトを左肘で小突く
ケイト「いたっ;」
フィン「これ以上はやめてくれ。
発破をかけるのはいいが、彼はただでさえ調子に乗りやすいんだから」苦言
アポロン・ファミリアでは本当に雑用ばかりで戦力とされず下っ端扱い、断ればクビと八方塞がり。
ヘスティア・ファミリアは、酒場でのはアポロン直々の命令だが、元から気に食わなかったのも後押しになった。
だが…実際は、それを真に受けて人柄まで全て決め付けるばかり。
その先に待っていたのは…監禁されて、やっと解放されたと思ったら突然「裏切り者」呼ばわり。
それが…いいとこ無しに『人為的に』され、
母と同じく、人にいいように振り回され続けてきたのが…ルアンの人生だった。
人に、歪められて、それでも曲げずに生きてきた…それこそが変わらぬ『真実』だ。
それが報われることを、ケイトは望んだ。
人を不幸にするやり方を、意に介さぬやり口を、好まず、嫌い、拒み…
どちらにとっても『最高の』、心置きなく幸せを堪能できる、そんな道を――
その環境を…この歪んだ世界で、世の中で、作り出したかったのだという……
その意見には大いに賛同するが
だからと言って
その為に、ケイトが蔑ろにされていい訳が無いとも思う