第73章 キルアの冒険
キルア「だな…」
フィン「ああ」
ケイト「道連れにしてしまう現状、そこが問題なんだ。
自分で地獄落ちから天国行きの方へ戻れる。七三でね。
状況が状況だと、引き戻してくれる人がいないってのと、皆殺されてる世界もあるから、そこでは三割ほど戻れない。
沢田綱吉は、短慮だから自力では非常に戻り辛い。皆で働きかけてもダメだった。
人の立場を、気持ちを、考えなきゃいい。好きにすりゃいい。繰り返さないよう頑張らなきゃいい。
簡単だし楽なんだよ、地獄落ちの方が。
ベルのことだから、死に物狂いで皆を引き戻そうとするから大丈夫。
だからこそ皆も、死に物狂いでベルを守ろうとする。
問題は…ベルにかかる選択への責任が大き過ぎること、ブレーキが壊れた時の代役がいないこと、その二つ。
私も…一つ間違えば、癌になってたと思う。
私は…折檻してくれる人がいる。
死に物狂いでぶつかってでも止めようとしてくれる人もいる。
私に追い付こうとしてくれて、一人にさせないように、必死に…
もし仮に単騎で追い付けなかったとしても、知恵を絞って皆で一丸となって私を打ち倒してくれる仲間がいる。←1339ページ参照
一人で抱え込むなって、頼れ、縋れって、間違えば殴ってくれる人達がいる。
今では…単騎で引き分けで、皆で組まれたら…二人までなら何とか…いやでも…多分…うん、敵わない。
ぐらいに、頑張ってくれたから、今という形がある。
違いは…本当に単純なもので、そういう風に…
間違ったら止める、遠慮なくぶつかってこい、自分を出していいんだ、って人達ばかりだったことなんだよっ(涙)
私が素直に耳を傾けて、頑張ろうと努力できるって点もあったんかもだけど。
それは、皆への、お互いの信頼ありきだと思ってる。
一人では行かせないって、抱え込ませないって…お互いの為に、敵対してでも止めようとしてくれる、真っ直ぐぶつかってくれる、そんな人達だから…お互いにね?^^」
フィン「…その台詞、そのまま返すよ。
君のように、真っ正直に、真っ直ぐに生きる姿勢が、本当に眩しいし、何より…心地よく感じてならない」微笑
ケイト「だからフィン!
自分のこと、人工の英雄だなんて言うな!!
そんなこと言うフィンなんて大っ嫌いだ!!」真剣
フィン「!!?;」ぎょっ!!瞠目
ケイト「ふんっ!」ぷいっ!←背向ける
