第12章 手伝いと修業
「死妖精(バンシー)だ」
「組んだ奴は自派閥だろうが他派閥だろうが死ぬんだろう?」
「おっかねえ」
レフィーヤ「!」
女「ぐいっ!)気にするな」
レフィーヤ「…でもっ」
女「今に始まったことではない」
ケイト「あのさあ、それっておかしくない?」
「あ?って【英雄(ヒーロー)】!!!??」ぎょっ!!
ケイト「死んだのってどこ?」
「え?そりゃ迷宮で」
ケイト「なら死んだのはイレギュラーに決まってるでしょ?」
「いや、他にも仲間割れや判断ミスで」
ケイト「じゃあ他にも複数人がいたわけだ」
「縁起悪いだろ」
「何が言いたいんだよ」
ケイト「いや、どう考えてもそうは思えないんだ。
仲間割れや判断ミスは勝手に自滅しただけじゃん。
その上で切り抜ける力があったからこそ生き残れたんでしょ?
それにさ…死んでいった仲間達はそれだけ大切に想ってて、生きて欲しかったんじゃないのかなって。
ただ不幸が重なっただけのようにも見えるんだ」
『はあ!!?』
ケイト「第一さあ、それだったら私にだって同じことが言える。
私と家族の契り結んだ人達は全員死んだ!
だから私の家族になった人は皆死ぬ!そう言ってるのと同じでしょ?
それってただの偏見と決め付けだよ!やられてる側はたまったもんじゃない!
失いたくて失ったわけじゃないのに、なんでそんな風に言われないといけないんだよ!
そもそも、その前までに生還した人達だっているだろ!
不幸が続いてる中でそういう風に言われるのってさ」
女「いや…私は汚れて
ケイト「卑屈にならない!
そんなん言ったら私だって汚れてるよ!
大切な家族がいて!それなのに皆殺された!それも人間に!
だから…そんな風になるな。自分で自分まで決め付けるな!
お前は人を大切に想ってるから、死なせたくないからそうやって遠ざけてるんだってことぐらい、私にだってわかるぞ!
私だって昔の時はそうだったし!
そんな人を…そのまま受け入れられる人間ばかりだと思うな!!
私は……そんなの見過ごせられない馬鹿なんだよ!」
女「…っ」涙目
ケイト「失いたくて失ったわけじゃないだろ!?
そんな偏見捩じ伏せてみせろ!今ここで生き残った奴はいるぞって叫んでみせろ!!
あんな奴等に負けんな!!!
大切に想ってくれてる奴が報われないぞ!!」
『!!!』