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Unlimited【ダンまち】

第69章 文明開化





そう語り掛けるように想いを念じながら頭を撫でると…

もう終わった話だから、とあっさりとした念が返ってきた。


……;

フィン(僕の無念や怒りはどこへ向けたらいい…?;)嘆息

ケイト(時が解決する)むにゃ微笑

…不思議なことに、ケイトの柔らかさにあてられたのか…和らいだ気がした。

一番苦しんで痛んでいた本人がこう思っているのだから…
飲み込むより捨てる他ない。


そう思い至り、本人が幸せならと考え、きちんと追いやった。



のだが…やはり、組織を率いるものとしては軽率過ぎる。

彼の魂の前世、初代の頃に事件が起きた。←2256ページ参照
無責任な命令で沢山の仲間が死に、責任を取る形で事件後すぐ、人生半ばの20代でボンゴレ2世にボスを禅譲し渡日。日本に帰化後、沢田家康と名乗る。

日々起こる抗争、それに心を痛めてか筋違いな命令を下したのが問題だ。
日々やまない抗争に苦悩し、争いを減らす為という名目で武力縮小を命じた。

力の強いものと弱いもの、どちらが攻めるのに抵抗がないか、遠慮も迷いもなく攻めやすいか。
抗争を止める為には、武力を逆に拡大しなければ抑止力にはなり得ない。減らす所か逆に増えてしまう。
子供でも分かる理屈だ。

だがそれでは新たに争いが増えてしまう。
と、目先のことばかりにとらわれ初代は反対し続けた。

争いが起こった時、誰が止めるというのか…
強い力なくして止めることは不可能。弱者を守ることは出来なくなる。
と、初代のそれに反対する、あっちの前世の僕アラウディとデイモンとケイトの意見を無視するばかりか、あろうことか賛成多数で武力縮小を可決として…

鬼の居ぬ間に…僕等が別の場所で起こっている抗争を鎮める任務に行って居ぬ間に敢行し、武力縮小された。

そして…後は知っての通り、抗争を起こしていた皆から集中砲火を受け、袋叩きにされた。
散々止められてきた側からすれば目の上のたんこぶに過ぎず、好機と捉えたのは明白だった。
弱いものは淘汰され、駆逐され、強い幹部と初代とその恋人を残し…ほぼ全てが死んだ。エレナも殺された…

「弱き民を守る」
ボンゴレ自警団のその信条に賛成したもの、憧れて入ったもの、そのほとんど全てが死んだ。
武力縮小によって生じる問題を解決する、きっと何らかの策があるのだろうと信じていた人達も…全て初代の敵に回った。


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