第69章 文明開化
徐々に守り動物に慣らしていくように…
最終的に猫を飼うに当たっての結論が出た後、ケイトは遠くを見やりながら一言呟いた。
犬猫も加え、共生していきたいとの要望に対する答えだった。
フィン「うん?」
暗く沈んだ目をしながら、伝わってきたもの…
それまでケイトが見てきた人が至る末路の変更は…悲惨なものだった。
轢かれて死ぬ
圧死する
雷で、または電気で感電死する
溺れ死ぬ
土砂、または水に呑まれて窒息する
病院の隔離室で誰にも看取られず触れられず死んで行く
火が爆発する
嫌!何で私がこんな死に方っ!
誰か助けて!
嫌だ!誰か!!誰かっーー!!
それらの見える光景に、ケイトの双眸から涙が零れ落ちて行く…
理不尽を与えてきた人の内
その相手を見ると98%が無惨なものへ変わり、確定して行く……
ケイト「私のせい…?」ぽつり
フィン「……」
ケイト「死に方を歪めてしまったのは、私ではないのか?
どうすれば…どうすれば……」
答えは見つからない――
当然だ…
神により、予め定められていたものなのだから。
元より……誰が相手でも、同じとなるものなのだから…
フィン「人へ、酷い仕打ちをする人が悪い。
それを取ることを選んだのは君じゃない。
他でもない本人だ」
ケイト「でも……
それでも…
私は…私の罪だと、いう思いが…消えてくれないよっ」涙嗚咽
フィン「!」驚愕瞠目
ケイト「どう在っても防げなくても…
私に責任が全くないとまでは思えない。
神が用意した試練だとしても…
私以外でも同じことになったとしても…
捨てられないよ……その責任を」
フィン「その上で…気にしないことを、見捨てることを、自分を大事にすることを選ぶんだ」
ケイト「!」
フィン「たとえ君の目にいくら見えていようが…誰も気付かない。誰も死を教えなかったことを責めない。
当然だ…
それを教えれば…変人、奇人呼ばわりされるのだから」
ケイト「その罪は…背負うべきものなんだよね?」ぐすっ
フィン「君が背負うべきは、その愚かさを次代に伝えることだ。
いいか?
教えた所で、酷い目に遭わされるのは君の方なんだ。
たとえ霊感を明かした所で、それで得る人からの言動を、君は痛いほどに知っているだろう」
ケイト「…(こっくり)←頷く
でも…」