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Unlimited【ダンまち】

第69章 文明開化





ケイト「50の時に捨てたのはね…←2175ページ参照
第3王子が死んだ年からなんだ」
フィン「!!」

ケイト「それまで、ずっと安泰だった。
16歳からずっと、34年反乱も一度も起きず、島民達も皆穏やかで…優しい。

そんな島だった…皆で一丸となって、互いへ協力し合い、共に生きる国だった……


だが一つ、問題があるとすれば…
本島から追い出された貴族が、わざわざ島にまでやってきて貴族として威張ろうとして来ることだ。
クレタ島には貴族なんて制度はないから…

それを次々、皆と一丸になって追い出していった。改心していないものは全員。
改心した奴か否か見極められる。

幼き頃、腐った貴族共に群がられていた時間が功を奏した。

何より…働く姿勢で出る。仕事は全て平民と一緒にだからな。
平民と嘲りその手柄を取ろうなんてことをする奴は即刻、島から出てってもらった。


人間50年…その時代よりも前で、平均寿命は精々38歳だった。

統治は私がいなくても出来ていけるようにして、40になった頃に後継ぎ争いが始まった。
各派閥がぶつかり合おうとしていて、私はこの人だというのに聞き入れたくないのか、自分のそれを推すことで権威を振りかざしたいのか必死な様子で…

王の決定ということで押し切ってしまえば独裁と言われ兼ねない…
が、どのものが一番向いているのかぐらい見分けがついた。


実際に勝負してもらい、勝った方が長、負けた方が長のサポートとしてついてもらう形式で毎年するようにお願いした。

仕事を共有し、互いにサポートし合い、その上で乗り切れるように、と…
そう言い聞かせ、私が実際にいない前提でさせてみるようにしていた……

で、10年経った50の頃には既に体制も完備され、盤石となっていた。
なので…唯一の心の支えだった第3王子も亡くなったこともあって引退…
それから放浪の旅を始めた。という感じだ…

人間の毒気に嫌気が刺していた、というのも大きいがな…」


フィン「…そうか…てっきり……

人の闇から逃げる為、全てを投げ出したのかと」

ケイト「え?
私が無責任に何でもかんでも放り捨てて動ける人だって思ったの?

そんな思い通りに何でもかんでも考えなしに実行できる人ならとっくに今世で実父殺すなり傷付けてきた人を傷付けるなり何でも自由にやってるよ、後のことも考えず」嘆息


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