第68章 騒動
人の痛みに…目を、耳を、傾けない内は。人扱いしない内は…
正当防衛だと言っても、していい限度がある。
だというのに繰り返す。繰り返して笑う。人の命を、傷を、痛みを…
踏み付けにしている他人の人生までをも…
限度があることを見ようとしない、指導を受けても改めない、思い通りに動かそうとしているだけとまで言い出し非難する始末…
更にはそのあなたの人生まで懸けてした『助けたいという想い』『親切心からの言動』全てを悪と言い、断じ、貶め、痛め付ける有様。
全世界に罪を知らしめられて、曝されて、味方は身近な仲間のみ、国王からも皆からも責め立てられて、引き返せない所まで行かなければ悔い改めない。
あの世にて、『神々の法』に当てはめて裁かれることを知ってもなお嘘つき呼ばわり。
そりゃあそうでしょう。醜い人に霊感は宿りません。あの世は見えません。心根の綺麗な人にこそ宿る。
己の人生を、全てを掛けてまで…人の苦痛に傾け、助けたいと願う馬鹿でない限り。
この世の出来事は全て…人としての真価を問うている。
他人であれば、何をしてもいいのではありません。
人として接しなさい。
迎撃までならいいですが、殺してはダメ。
人として当たり前の線引きすら出来なくなってはなりません。
被害者のあなたが…加害者をいい人だと無理に思い込まないで、「加害者だけでなく」『あなたまでもが』自分を殺さなくていいんです…
人生までをも振り回されたあなたが…加害者を擁護することは…自死に等しい。
わかって下さい……これは…必要なことなんです…
後は重複になるのでもう言いませんが…
彼の魂は消します。
もう猶予がないんです。世界の均衡を保つ為にも』
ケイト「でも、人として扱
神様『接するのも大事です。
が、己のした行い、勝手がいつまでも返らないのが常となる訳がないでしょう。
自ら人へした行いは、必ず自らに返ってくるものです。
たとえ…人から先にされたとしてもね。
だから消します。この世で好きなように生き、数多の人の人生と関わっておいて、無いものとし続けてきて、一度として顧みず改めなかったように…
世界の終末を加速させる因子を、これ以上残しておく訳にはいかない。
一抹の不安に、一刻の猶予も与えてはならないのです。世界を存在させ続ける神として――』
ケイト「……」俯く瞑目