第68章 騒動
ケイト「あっはっはっ。くすぐったい^^//」
狼「わんっ!」好きっ!
フィン「故郷か……少し…羨ましく思うな」
精霊王「何を言うか。
お主の故郷もここだろうが」
フィン「!」瞠目
精霊王「いつでも帰ってこい。待っとる」
フィン「…ふっ。ははっ…ありがとう^^」涙目
それから程なくして…再び疑問を感じたようで呟いていた。
ケイト「……」
青々しい木々の齎す木漏れ日から、太陽の光に目を細めながら…
風を浴びて、気持ちよさそうに両腕を左右に大きく広げ、一身に受け止めながら…
ケイト「……大事な人が、傷付けられようとしていた場合さ…
他の人を傷付けてでも守ろうとした場合…
それが欲か、愛か、どうやって見分けたらいいの?」
マヤ「それは難しい相談だね…
簡単には見分けがつかないもんだが、年を取って経験を積めば勘でわかるもんだよ」
ケイト「勘・・」絶句
マヤ「…まあ…単純な話、その視野に、仲間の行く末があるかどうかってのが大事なんだが…
危ない目ってのが本人が自らの命を蔑ろにしてなら、それを受けて…
自分のことのように痛んで泣いていれば愛。
そんなの自分は嬉しくない!もっと見てよ、考えてよ!大事な命なのに!ってのが主な例かね。
泣きもせずダメだって頭から否定するのが欲であり勝手。
ショックを受けない、それよりもダメだと主張する。思い通りに動かそうとする。自分の理想の為に動けと。
大事であればあるほど泣くのさ。軽く扱われることに、重いものが無にされることに。
大事な居場所だから守りたいなんてのは紛れもなく勝手さ。
本当に大事なのは…居場所でも、ましてや人でもない。
『愛する心』さ。
『痛い想いをして欲しくないから』、が、『愛』なのさ」
ケイト「!」瞠目
マヤ「それを主軸に『自ら』動くこと、誰かに促されなきゃ動かないのは愛じゃないよ。
そう思いたいだけさ。
要は…誰かから言われるまでもなく、他を気遣い、自ら動く姿勢さ。
命?居場所?故郷?家?そりゃあ大事だ。
だが…体のいい言葉面で表面を固めて、やりたい放題やっていいなんてのは…欲以外の何物でもない。
そこには…愛なんてない。そう断言できるよ。
愛があったら…自分がやったことの責任に、背を向けるなんて真似は出来ないのさ。
相手の気持ちを、察して、考えちまうからね」