第68章 騒動
フィン「熱を収める為…?」ぱちくり
ケイト「うん(こっくり)←大きく頷く
お互い痛いでしょ?
それに、私も私で気持ちの整理になるし、一石二鳥!」ぐっ!
親指を立ててサムズアップしてみせるケイトに、僕はただただ苦笑するばかりだった。
計算高いのやら、天然なのやら…;
フィン「…^^;
せめて…一言、さ;」
ケイト「?言ってたら意味ないでしょ?
考えるのに専念できないじゃない、返事でも考えを伝えるのでもさ」
フィン「あ、ああ…」
ケイト「フィンなら真面目に考えて答えてくれると思ってたし^^//」←嬉しそう
フィン「そうだね…
うん…君には……
君はいつも、僕を驚かせる」
ケイト「そんなにかな?」
フィン「そんなに…だよ」こつん←額同士を付ける
ケイト「…//
ははっ…ありがと//」
フィン「くす)…こちらこそ//」
そう見つめ合う中、何か思い出したようで急に言い出した。
ケイト「あ、言い損ねてたんだけれど…
「実の親から毎日殺されかける経験も
一個人として、人として、命として扱われない経験も
それらをされて、四面楚歌にさせられて、どれだけ嫌だったか身を持って知る経験もない人が
それらをされる覚悟を持った気になって、人にするな!」
って思っていた時期もあったよ」
フィン「なるほど。実体験のあるものと無いものの違い、か…
確かに…重みは圧倒的に違うね。
想像だけでは賄い切れない…実際に身を持って知る経験は特に天と地ほどに違う。
中々に難しい問題だと思うよ?
ただでさえ物事にはあらゆる側面がある訳だし…
一概に正義と言えないように、悪とも言えない」
ケイト「それをどう思うか、どう判別するのか、それこそが個人の違いなんじゃない?
経験則だったり、許せないだったり、それらも結局は人の匙加減だよ。人による=その個人のみのものなんじゃない?」
フィン「そうだね…
だからこそ…あの世で答えが決まっているからこそ、それに導けるように、か」
ケイト「でも合わない人もいるから注意が必要だよ。
理解出来ない人もいると思うよ。あの世での裁きも、神々の意見も、全てが見えるが故の見解も…
神々だからこそ、というのも勿論大きいと思うし…
もし仮に「悪いのはそっち」というのも、それは一個人の偏見、主観的な意見でしかない」