第68章 騒動
ロキ「おおー//」
アルテミス「きゃ//」
ドキドキと胸を高鳴らせながら、未だ世界樹の周りで踊り遊ぶアルとディを放置して、ずっと僕とケイトの様子を見ていた。
決してバレないように、扉の隙間からではなく…
屋上デッキから、神の力で映し出す水晶を通して見ながらだ;
わかりづらいことこの上なく、つい先ほど同時に気付いて嘆息を零した。
何故タイミングが同じだったかは…まあ、たまたまなんだろうが…;
ケイト「どうしたものかなあ…;」
フィン「…ははは…;(瞑目&苦笑)
こればかりは…ね;」
ケイト「そう言えば聞いたけれど、
ブランシェの食べ零しから蘇ったアビスを浄化してくれたんだって?←2901~2904ページ参照
ありがとうね、フィン」
フィン「いや…こればっかりは精霊王に感謝しているよ…
こんなのだけれどね」
ケイト「それに関してはその通りだけど;」
フィン「もう少し…秘密主義を、いや…君と同じくうっかりとか、うまく纏めれなかっただけかもしれないが…;」
ケイト「う~ん…;
まあ、ともかく…
お陰で、自我は守られてきた。精神力もなければ無理だっただろうけれど……
精霊王も、精霊達も、守り人の動物達にも…沢山、助けられてきた…
沢山の存在に、支えられてきたよ…私は……
他から…死んで、奪われて、殺されて、痛め付けられて、無いものとされて…
だからこそ…命を、一つしかない命として見れない人が嫌いだ。
人を、命を、軽く…その場の気分で殺して奪って、裁かれずにいることも…無いものとして同調しろとしか思えず、違いを排他することも…これまでの経緯も、全てが違うことで得てきた苦しみも、哀しみも、その果てに選んだ道を、選択をっ、軽々しく扱うこともっ!(ギリッ!)
命の冒涜を、たった一つの道を、軽々しく扱うな!!
たった一人の基準で、他の基準を蔑ろにして、踏み付けて、高らかに笑って楽しむな!!!
人が、人を、人として扱えなくなった時が、人として終わる時だ!!!!!」
フィン「何でその話の流れでそこに行き着いてしまうかなあ…;」思案顔
ケイト「私の人生の総まとめだよ…
ただね…」
フィン「うん?」
ケイト「「それ相応の苦しみも知らんくせに人の苦しみも道も否定すんな」って思ったり、労せずぬくぬく守られて育った人は応援したくなくなる」