第67章 躍進
ケイト「うう~ん…
あ!」
リヴェリア「何か思い付いたのか?」
ケイト「1週間が8日になるのなら、いっそ月毎に偶数になるよう調整しないとだね。
1年365日だし、364日と366日を交互にして…
97日の閏日を400年の間に挿入して、その日には国内で働く人を皆無にしつつ全員が休めるようにしよう。
『神の力』任せに出来るぐらい、その日までに蓄えておくようにしておかないと」
「「………」」
フィン「利己的に…さ;」
リヴェリア「無駄だ;
散々幼少期に利己的な3人に振り回され続けてきたのだ、体も頭も拒否してしまうのだろう;」
フィン「難しい問題だね…;」
ケイト「利己的、利己的…
う~~~~~~~;」
リヴェリア「どこからどう見ても誰かの益になることばかりを望んでしまっている」
フィン「しかもそちらの方が益が非常に大きい」
リヴェリア「だと言うのに、後々力を借りる為だ、徳を積む為だとか…」
フィン「自分の徳の為じゃない。
まず目的から違う。
彼女の目的は、相手が『当時の自分のように搾取され虐げられて苦しむようなこと』も無く、幸せでいられることだ」
リヴェリア「もう壊れた後だからな…;
今でこそ、少しずつ回復していってはいるが…
肝心の長年の経験によって築き上げられた土台までは変わり辛い;」頭抱え
フィン「それこそ自明の理だろうね…;(腕組&頭捻)
地道な日々の積み重ねしかないだろう」嘆息
リヴェリア「そうだな…」嘆息
ケイト「あ、そうそう。
思い出したんだけれど…
じっちゃん(精霊王)が言うには、精霊寵愛は、精霊王の半身以外の対象には、精霊が取り込む形のみ出来るんだって。
精霊は血を取り込むだけで復活。
それ以降、魔法が使い放題、魔剣を打ち放題といった人間離れした能力を発揮することもあってね?
私の血も同じ効力を持つから、十二分に注意しろって言われてたんだった」
フィン「何でそんな大事なことを忘れてしまえるんだ!!;」嘆
ケイト「いやー…ついさっきまで忘れてたの;ごめん;」
リヴェリア「だが回復し過ぎて内から破裂するのではないか?;
過回復とでも言うべきか」
ケイト「ああ、確かに!」手を打つ
フィン「で、肝心のやりたいことは?」じと目
ケイト「うーん…
温もりが欲しい!ずっと引っ付いてて!」だきっ!