第66章 穢れ

ケイト「これ以上…皆を泣かせたりはしない！

（リュー「自分が…自分を傷付けないでっ！」

わかってる…ありがとう…）

でも…それでも、私はぶつかるよ。

ぶつかってでも、ぶつけてでも、守ってみせる。


私は…もう、逃げない。戦う！
皆の為にも、私の為にも、本当の意味で大事にする為にも！


もう、大事だと思ってくれる人に、見てくれる人に、愛してくれている人に！
哀しい想いも、心配させることも、したくなんかないから！！

絶対、守るから！！！」ギリッ！


自分の為に戦うということ…

それを、悪夢を通して学んだ気がした。


絶対に引けない。押し通させる訳にはいかない。
何故なら…皆が、当時の私と同じように不幸になるのが目に見えているから。

そんな存在を目の当たりにして、止まらぬ震え、憤怒、様々な想いに飲まれかけた。
だが、踏み止まれた。

もう…絶対に、飲まれるわけにはいかない！殺意にも、衝動にも！！

その人の家族や友人達の為にも、皆が…笑って過ごせる為にも…
横暴を、齎す側にあってはならないから！決して、与える側に回ってはいけないから！！



それと同時に…私の王としての役割が、はっきりと見えた。


死を体感した後もなお優しく在ろうとする、理不尽を決して与えまいとする皆を…
余裕満々な他を顧みない勝手な悪と戦えるように導き……

未だ、自分の為に戦えない人達を守り抜くことだと――



いじめっ子「何だ…噛み付けるんじゃないか」

ケイト「それぐらいの余裕もなかった！
そんな環境になかっただけのこと！

何も知らないのに…誰もが出来るのが当然だと思うな！」

いじめっ子「！（震えてるじゃないか」

怒号を放ってから、真に戦うことを選べるようになった。


ケイト「もう、泣かせないと決めたんだ。
もう――言わないと決めたんだ

私は死んだ方がいいんじゃなんて、もう二度と言わない。


（アスフィ「馬鹿にしないでっっ！！！」号泣

ケイト「いや！…馬鹿にしているわけではっ
アスフィ「だとしても！

何もかもを諦めたように、笑わないでっ！！」）←2459ページ参照


もう…迷わない。

譲歩しない。誰も泣かせない！

譲歩できない場所は、絶対に譲らない！！
徹底抗戦を辞さない！戦う！！守る為に戦う！！！」


叫んだ直後…悪夢から、覚めた。