第10章 準備と発明
たまたまロキの部屋へ訪れたリヴェリアが会話を聞いてか
ティオネが溜息をついたと共に、鉄拳がロキの頭に振り下ろされた。
ケイト「あのさ…フィン、わかったよ」
フィン「?何がだい?」
ケイト「いや…人への恐怖心も、フラッシュバックも…全部、決めつけだったんだなって。
いじめられてたあの時、その通りだと思い込んでなきゃ…生きてこれなかった。
生みの両親からも暴言や暴力を振るわれた時、その通りだと思い込んでた。
助けてくれない。助けはこない。そう…思い込んでた。
自分で、自分を決めつけてただけだったんだって…わかった気がする。
自分の中の基準は、自分のものだ。
環境で、考えで、性格で、それまでに学んだそれで…築き上げてきた大切なものだ。
自分という人生を送る為に、必要な欠かせないもの。
名前を呼ばれないと、肩を叩かれないと呼びかけに気付けなくてそのまま無視しちゃう。
わからないって所を、その問題点を指摘された時に言えばよかったんだ。
環境からできない。それは…生きていくのに精一杯だから、生まれたものだ。
元々持ちうる得手不得手も加わって……
だから…人の決め付けや自分で思う決めつけ、そういったものに振り回されるのは違うって思う。
相手のそれと向かい合って、それで悪いんだって思うのなら取り入れるべきだ。
でも…やれることをやってるのに、それでも悪い奴だと決めつける奴等の為に縛られるのは間違ってると思う」
フィン「へえ…
驚いたよ。君がまさか気付くなんて」ふっ
ケイト「そ、そりゃあ…フィンが、決めつけとか洗脳について教えてくれたからだよ//
だから!真っ直ぐ前だけ向いて、人の評価なんて気にせず自分のできること後悔ないようやりまくっとく!!」ぐっ!!
ロキ「頑張れケイトー!」
リヴェリア「とりあえずロキは二度とケイトに嘘を教えるな」
ケイト「え!?;嘘だったの!!?;」ガーン!!
ティオネ「気付いてないのはケイトだけよ;」腕組&溜息
フィン「まあともかく…夜も更けてきたし、そろそろ寝ることにしよう」
その言葉を合図に僕達は神室で解散し、寝室で眠ることになった。