第65章 新たな冒険

アスフィ「焦らず、少しずつでいいですよ」

ケイト「うん」

ノアール「でも…在り方に口出しするなという方針を抱く輩も居るわよね；」

ケイト「うん。
そう言えばあいつは悪口言わないタイプだね」

フィン「ケイト…ちゃんと現実見えてる？」

ケイト「へ？」

フィン「獄寺を家から送り出した後、これから会えなくなることに、「いなくなって清々する、一緒にいたら命がいくつ在っても足りない」と言える始末だ。
日頃の愚痴で今後も会えるのならともかく、会えなくなる相手のことをそうは言えないよ。思うことがいくらあったとしてもね。

たとえ正面じゃ言っていなくても、態度に出さなくても、裏じゃ何言っているか思っているか、わかったもんじゃない。

そんな奴に背を預けられないし任せたくもない。
腹に何抱えてるかわからないし、どんな企みがあるかもしれない」

ケイト「なるほど…


私は…周囲がフィンの嫌いな点いくらあげられてもそれごと好きだって言うなあ。

フィンのことを嫌いなとこも誇りに思ってるよ、私は。
益々好きになったとすら思うよ」

フィン「………だから好きなんじゃないか//」


ケイト「悪いとこなんて誰だってあるし、ない方がおかしい。
悪いとこをいいことしてるって言うのはお門違い。

相手がどう思うか、色んな視野や感じ方があって然るべきだろうし…


何でその現実ごと好きだって思えないかなあ…；」うーん

アスフィ「個人から見てのそれに縛られ過ぎているのでは？
彼は、彼の周囲から見ればいい人ですが、被害を被った、関わった側からすれば限りなく悪人です」

ケイト「何かさ…私、持ち上げられてない？」

フィン「そうじゃない。

君は書いている側だから自画自賛と思うかもしれないけど、実際はそうじゃない。
僕達自身が自分で感じていることだ。

君は自分の凄さに気付いていないようだけどね…


持ち上げるに関しては…尽くしたいと思える人かそうでないか、かな？

彼は素晴らしいことをしてはいないしもたらしてはくれない。
カリスマ性、なんてことはまずないよ。

カリスマ性を持つ者は、あんなにすぐブレたり怒りに飲まれて禁忌、殺しをしたりはしないし、周囲に流されない。
周囲と異なろうと自分の意思を持って行動する人のことを言う。彼とは真逆だ」


ケイト「う～ん…なるほど？」首を捻る