第63章 新たな来訪
ファイ「ん~?それはどうして?」
小狼「その…周りばかり大事にして…
自分は、我慢ばかりしているように見えました」
黒鋼「人のことを言えた義理か」はっ
小狼「!?;」
サクラ「確かに…大事にするあまり、肝心の自分を大事に出来ていない…かも」う~ん
モコナ「……確かに…哀しみを、寂しさを感じた。
奥底で…何かが燻っていて…
今にも悲鳴をあげたいのに、泣き叫びたいのに、全然あげないの」
ファイ「弱音ぐらい…吐いてもいいと思うけどね」
お婆さん「もう少し…頼って欲しいものだよ……
私達にできることなんて、小さいことかもしれないけどね…^^;」
だきっ!←孫が祖母の胸に飛び込む
孫「おばあちゃん!舞子さん凄いよ!//
ぱぁーって舞うんだ!
こうっ!大気がぱあって上に上がるの!」
興奮交じりに両腕を全身で上へ上へ上げ続け、必死に舞を形作ろうと奮闘するお孫さんに、お婆さんは微笑みかけた。
お婆さん「ええ、ええ^^
凄いわよねえ」
孫「私もね!舞子さんになる!
ね、習ってもいい?」キラキラ
お婆さん「ええ。頑張りなさい」なでなで&微笑
孫「やったー!^^//」ぱあっ!!
お婆さん「でも…習うにしても、楽しいことばかりじゃない。
それは…覚悟しておきなさい?」
孫「うん!頑張るよ!」こくこく!←頷
お婆さん「遠回りしてもいい、逃げてもいい。
でもね…投げ出したら駄目よ?
投げ出すことも、諦めることも…
そんなの、いつだってできるんだからね」微笑
孫「はい!」敬礼
小狼「?
あの…さっきから、右拳を胸に付けているそれって一体…?」
右拳、拳の裏を上へ向け、拳の小指側を相手へ向ける孫の敬礼を真似て尋ねると、答えはすぐ返ってきた。
お婆さん「ああ、これがこの国の敬礼なんだよ。
『我々の心は、共に在り』
そう示す為、未来永劫変わらぬ決意を相手へ伝える為、これはあるのさ」微笑
ファイ「へえー…カッコいいねえ^^」
孫「えっとね…
防衛隊の人達、「ウィージュア!」って言ってたよ!
意味はね…「私達はあなたと共に在り」って意味なんだって!」
お婆さん「小人族の古い言語で「We're with you」と言ってね。
発音は「ウィアーウィズユー」、少し並びを変えて重なった部分を消して、子供でも発音しやすい言葉にしたそうだ」