第62章 新たな邂逅
商人「頷)そう…
それが、人が、人として生きていく上で欠かしてはならない「道理」よ。
慮り、敬い、礼を尽くし、たとえ嵌められようとも、害されようとも、それごと愛する心持でいること。
そうすれば…自ずと道は開ける。
穢れないこと、それが一番大事よ。神様から見放されてしまうからね」
『!』ぞっ!青ざめ
商人「己にとってだけじゃない。
自我を捨て、人の為に正道を愚直に直走り、尽くしたその先に…
神様は、お導きを用意して下さる。
論より証拠。
私は死なずに済んだ。
そればかりか…彼女のような理解者に、王に恵まれた^^
そうそう!
おいちゃん付き合ってる相手と今月結婚できたよ!
同じ年配で、孫が一人できた♪」
彼「わあ!おめでとうございます!」微笑
銀髪「…よかったじゃねえか」
黒髪「おめでと!^^」にかっ
商人「まあ…何にせよ、人と接する上において、される人のことを考えること。
それすなわち、あの世に行った時、堂々と胸張れるか張れないかということ。
これ、大きな違いよ?^^」にこっ
彼「ありがとうございます!勉強になりました!」
商人「そういう風に感謝できるようになったのならば、もう何も言うことは無い。
結界に認められるまで、日々精進。
愚直に死ぬまで続けるぐらいの心持でいれば、きっと通れるようになるよ」微笑
「「「ありがとうございました!」」」お辞儀
…例の騒動から半年後…
ざっざっ
降り積もる雪の中…彼はホーム横にある試しへ辿り着いた。
彼「いけるかな…」
結界に触れる直前、叫びは響く。
警備員「帝国からの襲撃だ!」
ビー!ビー!(警告音)
放送『緊急事態発生!緊急事態発生!
緊急列車起動!緊急列車起動!』
ホームの地下から緊急列車が結界の外へと出された。
駅員「魔導列車に乗って!」ぐいっ!←背を押す
彼「あ、でも俺…まだっ!」
駅員「いいから早く!」
ずっ←ホームに張られた結界を通り抜ける音
彼「瞠目)!!!
通れた…通れた!!
やった…やった。俺、やったんだっ(涙ぼろぼろ)
あ!あの(結界を通れない)人達も!」
駅員「緊急列車に乗るから大丈夫!先に行きなさい!」
魔導列車が先に緊急事態として飛ばされる中…
駅員が必死に緊急列車へ残りの人達を全て誘導し、移動した。