第62章 新たな邂逅
ケイト「全部を自分と同じぐらい大切にすることは教えた。
でも駄目だった。
「わなわな)仲間は…そんな、軽いものじゃないぞ!
てめえの都合のいい、力の貸し出し道具じゃねえぞ!!
甘ったれんな…
私は…ずっと、人のせいにして理不尽を与えられてきた。
違う人への苛立ちを全て、向けてこられてきた。
だから…そういうことをして、虫を殺した後のように何度も繰り返す父に、ずっとされ続けてきた。
(誰にも何も言えず、泣き続ける当時の想いが頭によぎる)
助けは来なかった。
誰もが嘘呼ばわりした。嘘つきだと笑った。
誰も居なかった!喋れる人も、理解者も!
寄り添ってくれる人さえも家族以外には!
絶望以外、何もなかったさ。
人の不幸も、気持ちも、何もかもを皆嘲笑い続けた。
何も知らず、何もかもを無視して、これ見よがしに幸せそうに笑い続けた。
虐めて、それを楽しそうに、幸せそうに享受するしかしない輩ばかりだった。
だから私は、一人でい続けることを選んだ。
他人へ縋るのも、頼るのも、甘えるのもやめた!
私だけでも、姉と母を守るんだって決めて!太いだのなんだの言われようと鍛えて!助けるんだって決めたんだ!!
だから…人のせいになんて出来るか。
そうして何でも理不尽を与えられてきたから、そんなことするもんか!!
自分で決めて、自分でやるって決めて…決めたから、貫いてきたんだ!
だから…しないって決めたんだ!!!!!←左拳を振り被る
どごぉっ!!!!!←彼を殴り付ける
自分の道ぐらい、自分で決めてみせろ!男だろ!?
「誰も助けてくれないのなら、俺が助けてみせる」ぐらい言ってみろ!!
そんなこともできないのなら、男なんてやめちまえ!!!!
嘆いて何でも人のせいにして八つ当たりするなんざ、クズのやることだ!!!!!
何でも人のせいにすりゃ済むと思ってんのなら、生きるのなんてやめちまえ!!!
そんなの死んでるのと同じだろうが!!自分から動けなきゃ、何も変わりゃしないんだよ!!!!
そりゃいつ絶望が晴れるのなんてわからない。
どこまで続くのなんかもわからない。
そういう人ばかりじゃないって思いながら、そんな人なんて私の前には一人も現れなかった!
助け出そうとする人なんて一人も居なかった!虐める輩以外誰一人としていなかったさ!!