第62章 新たな邂逅

ケイト「私は…誰も捨てたくない。
死ぬまで生き抜いて欲しい。

人から殺されることのないまま、尊重し合って生きて欲しい。

その形でなければ、どちらかを不幸へ貶める。


自分達の幸せの為だけに、経緯あるその人達の気持ちを蔑ろにし、無視し、力で押さえ付け、踏み付けにし
その後も疑問も何も感じずに、思わずに、それらの言動で不幸を撒き散らかしていることすら気付かない。

笑って安穏と過ごし、その代償に片方を貶めておいて
不幸へ陥れた人から、力を貸してもらうことに何の抵抗も抱いてはいない。

罪悪感も何も感じない外道と何が違う。



仕方ないことだとして…何故痛まずに平気でいられる？

その上で、力を貸してもらえる？

痛め付けておいて、それまで関心も示さず、自分達だけ笑っておいて…
力を貸してもらうことに、何故何も感じない？

『命を奪う重圧』も感じない輩の殺しに、言動に、重みなどあって堪るか！
何も考えず！何も感じずに出来る訳があるか！！


洗脳が解かれた今だからわかる！

外道（殺し）に外道（殺し）で返し
その後それに何も感じなければ、それは敵と何ら変わらない！！」

アスフィ「御尤もだと」頷

リュー「至極真っ当な意見ですね…」

ティオナ「寧ろ何で気付かないの？」

アスフィ「ケイトが気付けなかったのと同じ理由では？
霊感があって魂が見えていたからこそ、洗脳に汚染されながらも「吐き気を催す邪悪」という認識は離れなかったようですし。

確かに彼がやっていることは悪徳貴族と変わりませんね。
周囲と束になって守らせて、一方を悪として自ら達のみを正義とし、それ以外の認識を抱くことを赦さず強制する強硬姿勢は…
全くもって同じだと、私も思います。

それも悪意なく、気付かずできていることが極めて不思議ですが；」瞑目＆嘆息


リュー「しかし…お陰で大切なものが、本懐が見出せましたね」

ケイト「寧ろ何で気付けなかったんだろう…；」

アスフィ「洗脳でしょう；
私達は言われずとも見た時点でわかりましたし…」

ティオナ「うんうん。
多分フィンも椿もアイシャもそうだと思うよ？

寧ろそうでなきゃあの点数はおかしいし」

ケイト「そういや点数付けてたっけ…

さてと…気を取り直して泳ごう！
遊ぼう！」拳を握る

4人『おー！！！』拳を振り上げる


やっと遊べる…