第61章 新たなる発展
やっている内容は川崎事件の殺しと同じ。
それも14歳という年齢で、怒りの激情任せにした。
しかし問題は彼の取った『その後の行動』だと思う。
事の顛末は知っていて避けられないとしても、問題があるのは責任の取り方のみにある。
正確には、責任を取らなくて当然という態度と言動になっている。たとえ本人にその気はなくとも…;
周りが必死に擁護するから、彼への否定を認めないから、思考が浅いから。
それが何を招くかなど考えていない。軽く捉えている。
14歳の子供に何もそこまで…と、求めることは無いとするとしよう。
そうしたら14歳までの子供達が犯した殺しは全て無罪放免となり償わなくてよいものとなってしまう。
だとしたら…殺された側の遺族はどうなる?
今ものうのうと笑い、悠々自適に過ごすそれを見てどう思う?
その言動を取っておいて何も感じないこと、それが人としての道理に反している。
その点を軽く捉え、いい人だなどと軽くは言えないし捉えられない;
子供なのだからと甘やかし同意し続ければ、ろくでなしが出来上がる。
いい人だと同意するのが当たり前、意見すれば否定と捉え敵と見なし、彼に対して抱く見解への頑なな言論弾圧。
集まれば集まるほど、砦の如くあいつはいい奴だという暴論が巻き散らかり続けている。
周囲は人として犯した間違いを正す訳でもなく、『いい人だから好意を抱くべき』とガチガチに固めて受け止めろと強要し続けている。
それも作品全体が…どんな間違いを犯したとして自らの手でした殺しをわかっていても何もしない彼に、意見もせず同意しかしない周囲が何の疑問も感じずいい人だと受け入れろと。
頭がわいているのかと…今となっては思う。
最早救おうとも思わない。
それほどに、一滴も出ないほどに、頑なな沢田綱吉至上主義者に騒ぎ立てられ続けてきた。
だから地獄落ちになるのは仕方ないとさじを投げた。
国際指名手配されるも逃げきれた世界、子供に殺された世界でも地獄落ちしていたし、助けようとした結果が聞く耳を一切持たないあれでは最早救いようもない。
無限に存在するパラレルワールド全てを見たのだが…
地獄落ちから救えたのは、その世界に産まれた私が守護者となった世界の内ほんの2つしかなかった。
それ以外は全て地獄落ち。力尽くでは意味も無いのでどうにもしようがない。