第61章 新たなる発展
6月24日(冒険者92日目)
AM5:00
フィンから遠征(2357ページ参照)に要する期間は2日と聞かされた。
バベルの塔の前へ共に瞬間移動をし
遠征への出立を腕の中のアルとディと見送る際、弁当を持たせて唇を重ね見送るわけだが…
フィン「いってくるよ」
ケイト「…うん」
フィン「そんな寂しそうな顔をしないでくれ」苦笑&そっ
いつものように右手で、私の左頬を撫でられた。
アル&ディ『パパ…』うるうる
フィン「…アル、ディ」すっ←両腕を広げて抱き締めようとする
アル&ディ『パパのいやしんぼう!!』
フィン「!!?;」
アル「ママのことばかり!」
ディ「いっつも横取り!」
アル「ぱっぱと行っちゃえ!」
ディ「ママ泥棒!」
ブーブー!!
2人からの激怒の言葉に、フィンと私は冷や汗を流した。
フィン「たらーり)…;」
ケイト「えっと…待ってるよ^^;」
フィン「あ…ああ^^;」
ケイト「パパとお別れだよ?2日会えないんだよ?」
アル&ディ『むー!!』
ケイト「アル…ディ…?」
アル&ディ『………』
アル「…ぃってらっしゃぃ」
ディ「…しゃい」
フィン「くす)…無理に言わなくてもいいよ」
ぎゅうっ
笑いかけながら、私ごと抱き締めてきた。
アル「好き…(ぎゅっ)←フィンの服の胸元を手で握る
でもライバルだと思ってる」
フィン「?;」眉顰め
アル「ママは…僕が結婚して幸せにする!」
フィン「!!?;
(随分敵視しているとは思っていたが…それでか;」
ディ「…私は…パパのこと好きだけど、ママの方が好きだもん」ぽつり&ふいっ←パパから目を逸らしつつ
フィン「ははは^^;
…じゃあ…いってくるよ」
名残惜しそうに、苦笑しながらそっと離れた。
それに私は、うんと頷き再び口付けをした。半ば押し付けるように。
フィン(敵わないな)くす
ちゅっ
それから私がしたのと同様にフィンからも口付けられ
まだ朝霧が深いバベルの塔の入口へ向けて、私達へ背を向け去っていった。
後ろ髪を引かれるような素振りは一切なく、真っ直ぐに…前を見据えて……
そうして…自宅ではなく領主邸へ帰ってから、問題が発覚した。
領民が、仕事を求める人が、仕事よりも増えてしまっているのだ。
雲王国エリアを増設したことで増えた仕事よりも遥かに…