第59章 承継人
神「!!」
ケイト「ふっ)案ずることは無い(瞑目&微笑)
何千年…何億年…
ずっと、魂への処断を公平に裁き続けていることは既に知っている。←神を見やり笑みを浮かべる
こやつも、薄々はわかっていることだろう。
だが…それでも、個人の好き嫌いという主観が溜飲を下がらせてはくれないのだ。
それは誰しもが抱く感情だ。やむを得まい」腕組&嘆息
神「……私は…あなたに感謝していますよ」
ケイト「ん?」
神「…この立場をお与えになって下さったこと。
私を信頼してくれてのこと、
私を…何の憶測も無く、きちんと見てくれたことが…
この者も、あなた様も…行動理念は全く同じだから……
だから…追い払えず、長々とお話ししてしまいました//」
ケイト「…わかっている。
だが、こやつはもうケイトだ。私ではない。
そこを、はき違えてくれるなよ?」
神「ええ!わかっていますとも…
彼女は…たくさんの人から好かれています。
コクーンに居る人は、「規律は皆で作るものだ」という彼女の姿勢に心底感服しております。
きちんと聞き、見、愛することが出来る…
どれほどの闇を抱えようとも、たとえ飲まれようとも…八つ当たりなどしない…
あなたと、同じく……
あなたの闇は、未来に託す為に…力任せに暴れるのではなく、託す為に戦った。
そして成仏しました。
同じ巨大な力が現れたとしても、超えられるように願いながら…
最期に…誰も殺さずに済んだと、安心したように…感謝も念じながら消えました。
正気を保っていられる間に成仏できたこと、そのことへ深く感謝していたようです」
ケイト「…そうか。
だが、それとこれとはまた別だ。
手心を加えると許さんぞ?」ふっ
神「はい!」微笑&キラキラ
ケイト「では…またな」微笑
神「ええ。また」
気付けば…
それらの記憶と共に、精霊王の森の草原で横になっていた。
そのすぐ傍らでは、心配したような表情で私を見つめている皆がいた。
起きてすぐ…何があった?大丈夫か?と口々に問われる中、私はつい先程に経験した不思議な体験を語った。