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Unlimited【ダンまち】

第59章 承継人





フィン「正直言って、彼には何の興味も持っていないし、気にもならない。

第一、君があれだけ気を回したり、あれこれ頑張って試行錯誤したり、必死に人の地獄落ちを回避させようとする頑張りを
彼もその周囲も自分の偏見だけを信じ、聞き入れずに敵視するばかりか、汚すだけでは飽き足らず貶める有り様だ。
人の善意も誠意も頑張りも、彼やその周囲は自らにとって望まないものならば軽くその尊厳をも踏みにじり続ける。

嫌わないでいるだけ感謝して欲しい」ふんっ!
ケイト「Oh…;

えっと…いい人?だし?^^;」
フィン「君の擁護は聞き飽きた(きっぱり)

彼やそれらがいい人というのは、虚構に過ぎない。
人の一面だけを見て、全てを知った気にならない方がいい。
される側の立場で、それは簡単に変わってしまう。


いい人だというのは…別の視点から見ているからこそ得る主観に過ぎない。

君が異世界でされ続けたことを忘れるな。
君までもが!彼やその周囲を擁護しようとするな!!

人に理不尽を簡単に与えて罪の意識も感じないような輩が、人から理不尽を与えられた途端に責めるな!


川崎事件のように殺した後で何も感じず償おうともしない輩と全く同じことをしておいて…地獄に落ちないと考える方がどうかしている!
いや、あの少年らは何かしら感じている。比べるのも失礼だ」

ケイト「今度はフィンが引きずってる!!?;(ガビーン!!))

えっと…うん、気持ちはよく…わかるんだけれど……

すんごい酷評してるね;」たらたら


フィン「ならば聞くが…

悪人ならば殺していいのか?
ならば悪とはなんだ?
人の立ち場や視点によって善は悪にもなりうる。

自分にとって善であっても
見る人が変われば、見る方向が変われば悪となる。


もし殺したとして、嫌悪感を感じるのは普通のことだ。
悪夢で飛び起きるのも、また然り…

殺さなければ殺される環境(ティオネ、ティオナ)、復讐に走るもの(リュー)、過去に得た傷と共に生き二度と喪わぬ為に抗う為にヴァレッタの殺しを選んだもの(ベート)
それらは皆、殺しを過去に得た傷として背負い続けている。

心も、傷も…単純なものなんて、一つもない。

殺し一つでも、これ程に差がある。


苦悩の果て…絶望の果て…
考えに考え抜いてのそれならば、まだ情状酌量の余地がある上に天国へ行ける」


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