第58章 堕天
ケイト「あ…そうだった」
精霊王「そもそもが死が一瞬ですらも成り立たんように、わしが今日呪いをかけたんじゃ。
少しは自覚をせんか;」しみじみ嘆息
ケイト「…ごめんなさい;ありがとう;
ってあれ…?;
心臓止まっても死なないって…何したら死ぬの?;」
精霊王「……」
『……』
精霊王「何をしても死なんぞ?;
全身が心臓のようなものじゃ。
たとえ僅かな部分が死のうが、自動的に生きている残りの細胞によって蘇生される」
ケイト「……つまり…全身を同時に攻撃して無にしないと死ねないと?」
精霊王「魂、霊体、身体、お主の全てを消さん限りは死なん。
歴史も、この世に与えた影響も含めてな」
ケイト「……
?!;
無理ゲーじゃん!!;
何それ?!;」
フィン「…まあ、僕も似た状態らしいし…」苦笑&瞑目←気まずそうに頬をかく
死ねばケイトが寂しがるだろうからと、精霊王から半ば強引にされた…;
ケイト「どうやったらあの世に帰れるの?!;」
精霊王「神の力をいつでもどこでも自由に使い放題じゃろうが。
天界に瞬間移動するもよし、好きにせい」
ケイト「……
それなら…答えは既に決まってる。
ここで生きてくよ。
フィンと…皆と一緒に」微笑
精霊王「…大事にしろよ?
主も、周りも…」
ケイト「…うん…」
オッタル「さて…再戦と行こうか」
ケイト「…わざわざロキ・ファミリアへ譲って、他の皆と結界を直すのに集中してくれてありがとう。
連絡とか色々回してくれたんだろ?
最終的にはこちらへ見守りに来てくれたみたいだけど」
オッタル「ふ…あの方の意思を汲んだまでに過ぎん…
それに…」
ケイト「?ん?」首傾げ
オッタル「あの戦いをもう一度したいと思ったのは…俺だけか?」真剣&淡々←第8章、死闘と目覚め参照
ケイト「……(唖然)
ふっ
いいや…私もだ」にや
オッタル「…ふっ(にや)
ならいい…(すっ)←大剣を静かに抜く
剣で語れ」じゃきっ!
ケイト「おう!」じゃきっ!
互いに得物を構え合う中…
どちらからともなく、技をぶつけ合い出した…
さて…説教は後に回しておくとして、僕達も次に控えておくとしよう。
その後は…妊婦として、そういう激しい運動は是が非でも禁じることにする。
反論は認めない。