第56章 プール大会
アルテミスが望む場への道中
アルテミス「ウレイオス…」
ケイト「ん?」
アルテミス「お前が…強いのは重々知っている。
だが……寂しいんだ」
ケイト「…」
アルテミス「お前が…頼ってくれなかったことが……
いつも、頼ってばかりいた。
お前は嫌な顔一つせず幾度となく助けてくれた…
私は…お前を救ったことなど、一度もないっ」涙目
ケイト「…そんなことはないさ」
アルテミス「!!」瞠目
ケイト「お前は…恐怖を抱いたりはしなかっただろう?」
アルテミス「当たり前だ!!
第一…お前は…人に優し過ぎr
ケイト「なら、それでいいじゃないか」
アルテミス「…?」
ケイト「私は…お前のちゃんと向かい合おうとしてくれる面に、何度も救われているよ。
何度も…何度も…
圧倒的な力に畏怖する者達、存在を無かったもののように扱おうとする者達、ぞんざいに他を扱い私へ指示を受けたと宣う輩共…
そういう風評被害も込みで、お前も、ロキも、フレイヤも、ガイアも…
差別なく、周りに流されることなく接してくれた。
それで十分だろ?^^」
振り返りながら呟くそれに…
アルテミスは声にならない嗚咽と共に、涙を長した。
ケイト「私は…何度も、お前に助けられてきた。
だから、こういう時ぐらい気にせず頼れ。
私にとって…お前は、大切な友神なんだからさ」
アルテミス「っ…(ぽろぽろ)
…ぁぁっ」微笑&涙
辛うじて返事を返す中、目的地へ辿り着く。
そこに居たのは巨大かつ強大な神の力を宿したサソリ型のモンスター…
かの神話にも出てくるもの――アンタレスだった。
その頃、プール西エリア
ケイト「無事ゴールして、辿り着けたみたいだな^^」←分身
リヴェリア「ああ。
次の試練は何だ?」
ケイト「さあ?見てのお楽しみ♪」にやにや
『?』眉顰め&怪訝
そう言うケイトの視線の先には、ただの透明な水が入ったプールにしか見えたが……
先に進もうとしたチームが入った直後、まるで鳥もちみたいに進んでいるものを捕らえ出した。
生命体が通り抜けようとすれば捕らえるよう魔術式を、予めプール内の水指定でプールに刻んでいたそうだ。
レフィーヤが即座にエルフ・リング→ウィン・フィンブルヴェトルで粘つきごと凍らせ、凍らせた水の上を走ってクリアした。