第50章 秘密
ケイト「別にいいじゃん…
四度目にかけるとかでもありでしょ?
不老不死の体を媒体にすればって話になれば、魂にまで捧げる可能性はなくなるかもしれないんだし」うとうと
フィン「よくない!!
四度目など、要らない!」
ケイト「そっか…
三度も、先立たれたんだっけ…
でも、別に…
よくないね;」
フィン「僕の命を半分渡す!!
不老不死の体、半々ずつならば一人分と同じだ!!
僕がさせない!!絶対に!!!」
ケイト「フィンってさ…
私のこととなると、途端に向こう見ずになるよね…(微笑)←嬉しそう
何で?」
フィン「失いたくないからに決まっているだろう!!!!?」
ケイト「嬉しいなあ…//
ふふっ^^//」
腕の中に抱き上げられている中…
決死の表情で半分涙を浮かべながら必死に走る僕に対して、背に腕を回して抱き締めた。
それが許可されるか否かは、全て…精霊神の意のままに……
精霊王の森から、奥へ奥へと突き走っていく中…
精霊神の森の領域へついたことを感じた。
その矢先、同じく神の力を有した存在が…目の前に現れた。
精霊神は精霊王のように立派な髭を生やさず、精霊王と同じで性はなく…
きりっとした、凛とした…
この世の存在とは思えないような圧倒的存在感を放ち続ける、荘厳な精霊が……
出会い頭に…
僕の腕に抱く彼女を見るやケイトだと悟られ、命を吸おうとされる……
ぐいっ!
強引に右手を介して命を吸おうとする行為の最中
自分自身にも吸わせようと右手とケイトの間へ差し込む中、精霊神は呟いた。
精霊神「そうか…
主(ぬし)も、神に至りし者か……
だが掟は掟、例外はない」
何の表情の変化もなく、淡々と言われた。
ただの作業…それを想起させられる中、僕は即座に食い下がった。
只管に…食い下がり続けた。