第7章 恋と自覚
光の粒の攻撃軌道の横に沿わせながら受けつつ流す。
これが受け流し。
でも真正面から受けながら衝撃を受けないよう流す。
受け流しとは毛色が違う。
クッションのような手首のスナップも適度に必要になる。
かと言って過剰だと正しく力が伝わらず逸らし切れない。
なるほど。アイズの怒涛の攻撃を悉く全て受け付けなかったのも頷ける。
こういったことを合間を縫いながら何度も続けていたからこそ、自然とできるようになったのか。
それはそうと…無理やり逸らしてみたもののどうしよう……
昨夜のあの後↓
フィン「…恋?」
リヴェリア「ああ。おそらく間違いないだろう。
お前は疑問に思わなかったか?新入り以上に関わり過ぎていることに」
フィン「!」
リヴェリア「その上、今日に至っては館に響き渡るほどの大声で激昂していた。
今までに見せたこともないほどにな。
私の部屋まで響いてきたぞ」片目瞑&溜息
フィン「……」
リヴェリア「よくよく考えながら、自分の行動を見つめ直してみろ。
恋愛かどうかぐらいはわかるはずだろう」
そう言ってから立ち去ろうとする中、ティオナとティオネが訪ねてきた。
遅れてアイズもまたいたそうで、執務室の外で少し話した後で「何を考えている!?」という怒号と共に三人を引きずりながら風呂場へと走り去っていった。
それから…幾度となく考えた。
ティオネにもらった『恋愛と友情の見分け方』という本を見たりもした。
間違いようもなく…あれは恋だった。
確かに他の男性が絡んでいると睨んでしまう。
不思議と怒りを感じて一緒に居る時間を増やしていた。
それも無意識の内に、自然と……
当時の晩、ガレスにどうしたのかと尋ねられるほど動揺していたようで…
この年齢になって、42歳にもなって初恋を迎えてしまったことを述べると、晩御飯に祝い酒だと大騒ぎになってしまった。
ケイトは気付いていないようだけど…この年にもなってからが人生初だから、余計に恥ずかしかった。
祝ってくれるのは有難いんだけど、問題が一つあるんだよね。
ティオネをどうしようか……(う~ん)←一番の問題