第48章 死
その最中でもなお、上空から僕とリヴェリアとガレス以外が攻撃しており、攻撃の通る薄い箇所を探していた。
モンスターが生きているということは、中に組み込まれている人間もまた生きていること。
ケイトが救ってみせた実体験も踏まえた上で…
ティオナ「前方かったいよ!;」
ティオネ「一体、体のどの位置に居るのよ!?
ケイト!答えなさい!」
ティオナ「答えてくれてたら最初から苦労しないよ!;」
アイズ「後頭部もダメ!」
ベート「クソ!腕もだ!」
ガレス「両足もじゃ。びくともせんわい!」
各々武器を手に攻撃すると共に叫ぶ中、僕は槍を手に考え込んでいた。
フィン「魔術式の形…
それから召喚されるまでの経緯を考えると、仰向けの場合は仰向け。
必ず魔術式の中央、それを中心に出される。たとえ条件を変えたとしても。
魔術式に悪影響を及ぼさない為に中央に位置させ、必ず固定させた上で召喚するだろう。
大きさからしてその中央点、だが前方は防御力が高く固い。
だとすると…)
背中だ!!」
だっ!!
ケイト「ぎゃああああああああああああああ!!!」
背中へ突き立てる中、断末魔の如く悲鳴が響き渡る。
それでもなお手を止めることはできず、「続け!!」と呼び掛けて叫ぶと共にリヴェリア以外の皆は続いた。
背へ手を伸ばそうとするそれを槍で払って近付けまいとする中
ガレスの斧が突き立てられた瞬間、僅かにケイトの頭が見えた。
ベート「このまま一気に引きずり出すぞ!!」
アイズ「ケイト!!」
ティオナ「今引き離すから!!」
ケイト?「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」
最後の断末魔と言えるほどの絶叫が木霊する中、モンスターは動かなくなり…
ケイトが引きずり出されると共に、リヴェリアの方へ目を向けると手筈通り医師を捕縛してくれていた。
これで、事態は収束するかと…思われた。