第48章 死
ベート「チッ…ふざけてやがる」
フィン「闇派閥に代わっての組織か。
それも…死者を蘇らせる目的の」
「わかるか!?
もう二度と、大切なものが死ぬことなどない!!
私が死ぬその時まで、共にいられるのだ!!」
アイズ「そんなものを…本当に、大切な人だと思えるの?」
「そんなもの…だと?
くくっ。
はっはっはっはっはっはっはっ!!^^」
ティオネ「胸糞悪い奴ね!」ギリッ!
ティオナ「ね!?性格わっるい!」顔顰め
ガレス「要するに…2つ命を捧げてようやく1人分蘇るというわけか。
それも…相当の魔力を持たぬもの以外は全て無駄死にさせおって」
「そのそんなものを、殺せるものなら殺してみるがいい!
もう既に術式は完成し、発動した後だ!!
長ったらしい会話に付き合わせたのは何の為だと思っている!?
離れる可能性を少しでも減らす為だ馬鹿者めが!!蹴散らせ!!!」
ケイト?「うおおおおおおおおお!!!」
アイズ「嘘…」瞠目
ティオナ「あれ…が、ケイトなの?」
ベート「冗談だろ…?」
ティオネ「……」
愕然とし、瞠目する中…それは姿を現した。
ずしんずしんと地を揺らし、ゴライアス以上に大型の人の姿をした階層主を思わせるそれが…僕達の前へ現れた。
その時…未だ風を纏ったままのアイズが動く。
アイズ「リル・ラファーガ!!」
ケイト?「ぐるるる」←受け止める
アイズ「!…っ(ケイト…」ギリッ!
壁を足場に繰り出された技…その最中で、僅かに握りが緩んだ。
目の前のモンスターの姿に、ケイトが重なったことから…
が、その瞬間を…怪物は、見逃さない。
リヴェリア「アイズ!!」
フィン(駄目だ、間に合わない!)ギリッ!
誰もがそう思った。
僅かな瞬間に振り上げられた拳は、アイズのもとへ辿り着くのだと……
そう、感じた…
が…
ぴたっ
ケイト?「アイ、ズ…」
アイズ「!!」瞠目
ぽとっ
ふと、降りかかろうとしていた怪物の右手の貫手が寸前で止まった。
怪物の喉がそう呟き、目から零れ落ちた水滴がアイズの右頬へと落ちる。